新型肺炎 対応の遅れ認める 中国・武漢市トップ

新型肺炎 対応の遅れ認める 中国・武漢市トップ
中国で新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、最も深刻な状況にある湖北省武漢市のトップは、「もっと早く対策をとっていれば、各地への影響はこれほど重大にはならなかっただろう」と述べ、対応の遅れを初めて認めました。
国営の中国中央テレビは31日夜、武漢市のトップ、馬国強書記のインタビューを20分余りにわたって放送しました。

この中で馬書記は、1月12日から13日にかけてが対策の転換点だったと述べ、患者が増加したことや、武漢からタイを訪れた中国人女性の感染が確認されたことを受けて、空港や鉄道の駅で乗客の体温の検査を始めたと説明しました。

そのうえで馬書記は、この時点で航空便や鉄道の運行を制限して武漢から患者の流出を防げば、感染の拡大防止の効果はより高かったという認識を示したうえで、「もっと早く徹底した対策をとっていれば、各地への影響はこれほど重大にはならなかっただろう」と述べ、対応の遅れを初めて認めました。

馬書記は「後ろめたさや自責の念を感じている」と述べる一方、今後、市民の理解を得ながら感染拡大の防止にあたっていく姿勢を強調しました。

新型コロナウイルスの感染拡大をめぐっては、当初からネット上などで当局の初動の対応や情報提供の遅れを批判する声が上がっていました。