新型肺炎 29日に帰国した2人の感染を確認 病院に入院

新型肺炎 29日に帰国した2人の感染を確認 病院に入院
29日に中国からチャーター便で帰国し、千葉県勝浦市のホテルに滞在していたおよそ190人のうち、2人が新型コロナウイルスに感染していたことが確認され、千葉県内の病院に入院しました。2人はいずれも症状はなく病院での経過観察を続けることになっています。
29日、中国の湖北省武漢からチャーター機で帰国した人のうち、発熱などの症状がないおよそ190人は、経過観察のため千葉県勝浦市のホテルに滞在していました。

厚生労働省によりますと、30日朝、このうち40代の男性と50代の女性の合わせて2人が新型コロナウイルスに感染していたことが確認され、30日午前、保健所の車で千葉県内の病院に搬送され入院しました。

ホテルで対応にあたっている国の担当者によりますと、2人に熱などの症状はなく、今後も病院での経過観察が続けられるということです。

また、ホテルでは、人数分の部屋がなかったため、一部の人は相部屋となっていて、国は全員が個室で生活できるよう、追加の宿泊先の確保に向けて調整を進めているということです。

ホテルで経過観察を続ける期間について、現場で対応にあたっている国立保健医療科学院の福島靖正院長は「現時点で潜伏期間は2週間とされているが、今後、WHO=世界保健機関の見解なども含めていつまで滞在をお願いするか、政府で考えていくことになる」としています。

千葉県が会見

29日、チャーター便で帰国して千葉県勝浦市のホテルに滞在していた2人について、症状がないものの新型のコロナウイルスへの感染が確認されたことを受けて、千葉県は30日に記者会見し、2人が入院し経過観察をしている経緯などについて説明しました。
この中で県は29日夜、勝浦市のホテルに滞在していた人たちのうち、新型コロナウイルスへの感染が確認された男女2人について、診察の結果、発熱などの症状はないものの近くの病院に入院して経過を観察中であることを説明しました。

2人は29日夜、ホテルでそれぞれ2人用の相部屋で宿泊し、部屋の外には出ずに過ごしていたということですが、ホテルに向かうバスの中でどこに座っていたかなどについては現在調査中だということです。

またホテルに滞在中のほかの人たちについては、29日の時点では検査結果が出るまでのおよそ3日間程度、滞在を続けてもらう予定でしたが、今回の感染確認を受けて滞在期間を2週間に延長してもらうよう求め、すでに伝えたということです。

ホテルの中では、念のため食事をドアの外に置いたり、シーツ類を使い捨てにしたりして、従業員の健康管理にも配慮しているほか、現在は医師や看護師が常駐して対応しているということです。

県は「滞在している人の心理的なケアも検討していかなくてはいけないが、県民は過剰に心配することなく手洗いやせきエチケットなど通常の感染症対策に努めてほしい」と呼びかけています。