武漢から帰国の日本人男性「急速に患者数が増え不安に」

武漢から帰国の日本人男性「急速に患者数が増え不安に」
29日朝、チャーター機で武漢から帰国した日本人の男性2人が羽田空港で報道陣の取材に応じました。
このうち武漢の日本商工会で役員を務める青山健郎さんは、出発するときの機内の様子について「私は席に着くなりすぐ寝てしまいました。皆さん一様に、ほっとすると同時に、どっと疲れが出た状況だったと思います」と話しました。

また日本企業の現地法人に勤める加藤孝之さんは「皆さん思っていたより冷静な様子でした」と話し、安どの表情を浮かべました。

第1陣で帰国したことについて青山さんは「発生源と言われている市場がある地域は相対的にリスクが高く、外務省からはこの地区にいる帰国希望者を第1陣で帰国させるという説明を聞きました」と話しました。

そのうえで「まだ400人以上の帰国希望者がいるほか、武漢でスーパーの営業を維持するために残る日本人もいるので彼らの安全を確保していただきたい。日本での感染防止対策も大事ですが、中国の人たちにマスクを送るなど支援を強化し中国への支援を通じて残っている人たちの力になりたい」と話していました。
帰国した心境について、青山さんは「急速に事態が変化する中で武漢に残っていて不安に思っていました。そうしたなか、チャーター機で帰ることができほっとしているのが正直なところです」と話していました。

中国国内での事態の変化について聞かれると、青山さんは「ある時期から急速に患者数が増えたことが最も不安に感じたところです」と話し、加藤さんは「23日には交通がストップしてしまいびっくりしました」と振り返っていました。

また、今後の生活で心配なことについて聞かれると、青山さんは「一番の不安は、インターネットを中心に肺炎に関する情報が多く出回って加熱していることの影響です」と話していました。

武漢から帰国した加藤さんは、「出国のところで熱の検査と問診があり、そこでチケットも一緒に受け取りました。そのあと機内に入ってから医師が1人ずつ回ってくるかたちで問診票と熱のチェックのほか、(体調は)大丈夫かと聞かれました」と話していました。