新型肺炎 中国 国家医療専門家チーム「軽症患者も感染広げる」

新型肺炎 中国 国家医療専門家チーム「軽症患者も感染広げる」
中国の保健当局が28日開いた記者会見で専門家は、新型コロナウイルスの感染者の中に症状が軽い患者が増えていて、こうした患者も感染を周囲に広げるため、感染拡大の抑制を難しくさせていることを明らかにしました。
この中で、中国の国家医療専門家チームのメンバーである、李興旺氏は、患者の症状について「当初は発熱やだるさ、空ぜきといった症状が見られ、一部の症状の重い患者は呼吸困難や呼吸不全、持病のさらなる悪化がみられた。このところは症状の軽い患者が増えていて、患者によっては肺炎の症状がなく、ただ軽い発熱や、軽い空ぜきがあるだけだ」と述べました。

そのうえで李氏は「症状はないが、ウイルス検査で陽性だった人や症状が軽い患者であっても一定程度、感染を周囲に広げることがある。この点が、予防や感染拡大の抑制を難しくしている」と指摘しました。
また同席した国家衛生健康委員会の焦雅輝氏は、急増する患者を受け入れるため、武漢に突貫工事で建設されている「火神山病院」「雷神山病院」と名付けた2つの病院について、それぞれ来月2日と5日に完成する見込みだと述べました。

この2つの病院が完成すれば、合わせて2000人から2300人の患者が入院できるようになるということです。

また焦氏は、湖北省には医師や看護師など合わせて4130人の医療チームがすでに入っていて28日、新たに1800人が武漢に到着する予定だと明らかにしました。