新型ウイルス肺炎 中国で死者17人 患者571人 武漢は封鎖状態

新型ウイルス肺炎 中国で死者17人 患者571人 武漢は封鎖状態
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中国で感染が拡大する新型のコロナウイルスによるとみられる肺炎の患者は湖北省の武漢を中心にほぼ全土で570人を超え死亡した人は17人に上っています。武漢では公共交通機関の運行が停止されて街が封鎖された状態となり、地元当局は市民に動揺が広がらないよう対応に追われています。
中国の保健当局によりますと新型のコロナウイルスの感染が確認された肺炎の患者は最も深刻な武漢を中心に中国のほぼ全土にわたる25の省や市などで合わせて571人となり、死亡した人は17人に上っています。

感染拡大を抑えるため武漢の地元当局は、日本時間の23日午前11時から武漢を離れる航空便や鉄道の運行を当面、停止し、市民に対して、特別な用事がないかぎり現地を離れないよう求めています。

また、武漢の市内でも地下鉄やバスなどの交通機関が運休になり、商店では食品や日用品を買い占める動きが広がるなど市民生活に影響が出始めています。

武漢の地元当局は通知を発表し、「食料や医薬品などは十分に備蓄がある。市民はパニックにならず、買いだめをしないでほしい」と強調するなど不安や動揺が広がらないよう対応に追われています。

武漢の市民の1人はNHKの取材に対し、「街に人影は少なく近所の店では野菜が売り切れてしまった。不安に感じるので、しばらくは外出せず、家の中で過ごすつもりだ」などと話していました。

死亡の17人 半数近くが80代

中国の国家衛生健康委員会はこれまでに新型のコロナウイルスによるとみられる肺炎で死亡した患者17人についての情報を明らかにしました。

それによりますと死亡者の半数近くを80代の高齢者が占める一方、40代の死者も出ています。

17人を年代別にみますと80代が8人、70代が2人、60代が5人、50代が1人、40代が1人となっています。

また死亡した日付をみますと、1月9日に1人、1月15日に1人、1月18日に1人、1月19日に1人、1月20日に3人、1月21日に6人、1月22日に4人となっていて、今月9日に初めて死者が出ていますが、19日以降の死亡者が14人となっていて今週に入ってから死者が増えていることがわかります。

専門家「ウイルスの潜伏期間平均7日前後」

中国の保健当局の専門家チームのメンバーの1人、高占成医師は21日夜の、中国中央テレビの番組でインタビューにこたえ、新型のコロナウイルスの潜伏期間について、「現在の症例からすると、平均で7日前後だ。短かいと2日から3日で、長くて12日だ」と述べました。

また高医師は、患者の症状について、現在の症例からすると発熱や空ぜきが中心で、3日から5日後に息切れがしたり、胸が苦しくなったりして、人によっては呼吸不全やショック症状をおこすと説明しました。

安倍首相「感染拡大防止に全力」

安倍総理大臣は衆議院本会議の代表質問で、「中国で患者がさらに拡大していることを踏まえ、武漢市に対する感染症危険情報レベルを2に引き上げ、不要不急の渡航はやめるよう促すとともに、中国からのすべての航空便で、機内アナウンスにより、体調不良の自己申告を呼びかけるよう要請している」と述べました。

そのうえで、「日本に入国後、発熱やせきなどの症状がある場合に、医療機関を受診するなどの留意事項を記載した健康カードを、中国からのすべての便で配布するよう各航空会社へ要請しているほか、全国で患者の検査を可能とする体制を整備するなど、水際対策の強化などを図る。感染拡大防止に向けて全力を尽くしていく」と述べました。