りんご農家がせんてい作業 台風19号の被災地 長野

りんご農家がせんてい作業 台風19号の被災地 長野
去年の台風19号の豪雨災害で、千曲川の堤防が決壊して大きな被害を受けた長野市のりんごの産地で、地元の農家たちがことしの収穫につなげようと農作業の第一歩となるせんてい作業を始めました。
せんてい作業を行ったのは、千曲川の堤防が決壊し大きな被害を受けた長野市穂保とその周辺の若手りんご農家のグループ、10人余りです。

グループでは地元で高齢のりんご農家の作業を請け負っていて、ことしも農作業の第一歩となる余分な枝を切り落とすせんてい作業を14日から始めました。

作業を行った赤沼のりんご畑は、水につかり出荷できなかったりんごが畑一面に落ちたままで、災害の爪痕が残されています。

グループの人たちは被災した自宅の片づけなどに追われてきましたが、ことしこそ品質のよいりんごが収穫できるよう願いをこめて、木の枝をのこぎりやチェーンソーを使って切り落としていました。

作業を行った農家グループ「長沼林檎生産組合ぽんど童」の徳永慎吾さんは「いつもと同じせんてい作業を行えるとうれしいです。復興の途中ですが、りんご作りを再開する目標に向け頑張っているので応援してほしいです」と話していました。

大量の泥の撤去が課題

台風19号の豪雨災害で被害を受けた長野市のりんご畑では、堤防が決壊して流れ込んだ大量の泥の撤去が課題となっています。

りんご畑に泥がたまったままでは毎年3月下旬ごろから始まるりんごの病気を防いだり、害虫を駆除したりするために農薬をまく消毒作業が行えないおそれがあるためです。

消毒は、車のような農業機械で行われていて、畑に泥が残った状態では作業が難しいということです。

このため、長野市が業者に委託して重機を使った泥の撤去を進めていますが、泥は広い地域に流れ込んでいて手付かずになっている畑も多く残されています。

地元の農家がせんてい作業をはじめても、泥の撤去が終わらないと消毒を行えず、その結果品質のよいりんごが収穫できないおそれがあるため農家は不安を感じています。

14日からせんてい作業をはじめた地元の農家グループ「長沼林檎生産組合ぽんど童」の徳永慎吾さんは「産地全体で消毒ができないとその年のりんごの収穫には結び付かない。復旧と栽培の作業を同時に行わなければならないのは初めての経験なので、課題をひとつひとつ乗り越えていきたい」と話していました。