ゴーン被告の弁護士がブログで心境「暴挙と全否定できない」

ゴーン被告の弁護士がブログで心境「暴挙と全否定できない」
日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン被告の弁護を担当する高野隆弁護士は4日、みずからのブログを更新し「レバノンへの密出国を知ったとき激しい怒りの感情が込み上げたが、日本の司法とそれを取り巻く環境を考えると『暴挙』『裏切り』『犯罪』と言って全否定することはできない」などと記しています。
高野弁護士は4日、「彼が見たもの」というタイトルでブログを更新し、ゴーン元会長が中東のレバノンに出国したことについての心境をつづっています。

ブログの内容は弁護団としての意見ではなく個人的な意見だとしたうえで、「大みそかの朝、私はニュースで彼がレバノンに向けて密出国したと知り、まず裏切られたという激しい怒りの感情が込み上げた」と記しています。

そのうえで「実際のところ、私の中では何一つ整理できていないが、1つだけ言えるのは彼がこの1年余りの間に見てきた日本の司法とそれを取り巻く環境を考えると、この密出国を『暴挙』『裏切り』『犯罪』と言って全否定することはできない」としています。

またブログでは、ゴーン元会長が「公正な裁判は期待できるのか」と何度も同じ質問をしてきたのに対し、高野弁護士が「それは期待できないが無罪判決の可能性は大いにある。われわれは、ほかの弁護士の何倍もの数の無罪を獲得しているので信頼してほしい。必ず結果を出してみせる」と伝えたことを明らかにしています。

そして、保釈の条件になっていた妻のキャロルさんと接触禁止について、ゴーン元会長が「これは刑罰じゃないか。一体いつになったらノーマルな家族生活を送ることができるんだ」などと不満を述べていたとしたうえで、出国の5日前のクリスマス・イブの日に、元会長が裁判所の許可を得て、ビデオ会議システムを使ってキャロルさんと面談した際には、パソコン画面に向かって「君との関係は子どもや友人では置き換えることはできない。君はかけがえのない存在だ。愛してるよ」と語りかけていたことも明らかにしています。

このとき高野弁護士はゴーン元会長に対して「とても申し訳ない。一刻も早くこの状況を改善するために全力を尽くす」と声を掛けましたが、元会長から返事はなく「弁護士の存在などないかのように次の予定を秘書と確認していた」と当時の状況をつづっています。

最後に高野弁護士は「寂しく残念な結論である。もっと違う結論があるべきだ。確かに私は裏切られた。しかし、裏切ったのはカルロス・ゴーンではない」と締めくくっています。