司令官殺害 アメリカとイランはどう主張したか

司令官殺害 アメリカとイランはどう主張したか
イラクの首都バグダッドで、イランの精鋭部隊、革命防衛隊の司令官が攻撃を受けて死亡しました。アメリカ国防総省は攻撃を行ったことを認め、アメリカとイラン両国の間で緊張が一段と高まっています。
アメリカ国防総省は2日夜、声明を出し、イランの革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害したと発表。一方イランでは、最高指導者のハメネイ師をはじめ、ソレイマニ司令官の死を悼み、アメリカを非難する発言が相次いでいます。

トランプ大統領 ツイッターに星条旗掲げる

アメリカによるイランの革命防衛隊の司令官の殺害に関して、トランプ大統領は今のところ言及していませんが、2日夜、ツイッターに星条旗の画像を投稿しました。

投稿にはコメントは一切なく、意図は明らかにされていませんが、トランプ大統領としてはアメリカの防衛への貢献と愛国心を強調して、みずからの判断への支持を訴えるねらいもあると受け止められています。

アメリカのCNNは、与党 共和党はアメリカを守るためだとして好意的な反応を示す一方、野党 民主党は戦争をもたらすおそれがあると疑問を呈しているとして、与野党で評価が分かれていると伝えています。

米国防総省「この先のイランによる攻撃防ぐため」

声明では「大統領の指示を受けてアメリカ軍は海外に駐留する人員を保護するために断固たる防衛的措置を取り、アメリカがテロ組織に指定しているイランの革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害した」として、攻撃はトランプ大統領の指示によって行われたとしています。

そのうえで声明では「ソレイマニ司令官は、イラクや周辺地域でアメリカの外交官や軍人を攻撃する計画を進めていた。彼は過去、数か月にわたり、イラクの基地をねらった攻撃を画策し、アメリカ人やイラク人を死傷させた。また、今週起きたバグダッドのアメリカ大使館の襲撃を承認していた」と批判しています。

そして「今回の攻撃は、この先のイランによる攻撃を防ぐために行われた。アメリカは、国民と国益を守るために世界のどこにおいても必要なあらゆる措置を取る」と警告しています。

イラン最高指導者ハメネイ師 報復措置の考えを示す

最高指導者のハメネイ師は「イラン国民に追悼の意を表する。ソレイマニ氏の死は、長年の妥協のない努力による結果である。彼の仕事、そして、遺志は途切れることはない。血で汚された犯罪者には厳しい報復が待ち受けている」と述べ、アメリカに対して報復措置をとる考えを明らかにしました。そしてハメネイ師は国をあげて3日間、ソレイマニ司令官の死を悼むと宣言しました。

またロウハニ大統領は「偉大で勇敢な司令官の死は、イラン国民全体に深い悲しみをもたらし、アメリカに立ち向かうイラン国民の決意を倍増させた。アメリカによる身の毛もよだつ犯罪行為に対しイランは間違いなく仕返しをする」と述べました。

大統領府のラビー報道官は「イランからの仕返しはそう遠くない時期に行われるだろう」と述べ、早期にアメリカへの報復措置に乗り出す構えを見せています。

イラン 大統領顧問「レッドラインを超えた」

イランの国営メディアによりますと、イランのアシエナ大統領顧問は「トランプはこの地域でのアメリカを最も危険な状況に追い込んだ。レッドラインを超えたものは、このあと起こりうる事態に直面する用意をすべきだ」と述べ、軍事攻撃に踏み切る判断の分かれ目とも言われる「超えてはならない一線=レッドライン」を超えたという認識を示し、報復を強く警告しました。

イランのザリーフ外相は、みずからのツイッターに「ソレイマニ司令官を狙った暗殺行為は、アメリカの国際的なテロ行為であり、極めて危険で、愚かだ。アメリカは、みずからの悪事によるすべての結果の責任を負うことになる」と投稿し、アメリカを非難しました。