オフィスのトイレ事情は? 性別などに関わらないトイレを
性同一性障害で心は女性の経済産業省の職員が、職場で女性用トイレの使用が認められないのは不当な差別だと訴えた裁判の判決で、東京地方裁判所はトイレの使用を認めないとした国の措置は違法だとして取り消し、国に130万円余りの賠償を命じました。
オフィスのトイレ事情はどうなっているのか。そして、性別などに関わらず誰もが利用しやすいトイレをつくろうという取り組みを取材しました。
オフィスのトイレ事情はどうなっているのか。そして、性別などに関わらず誰もが利用しやすいトイレをつくろうという取り組みを取材しました。
トランスジェンダーの人たちのトイレ事情は?
トランスジェンダーの人たちにとってオフィスのトイレを安心して利用できるかどうかは健康に関わる可能性もある大きな問題です。
専門家によりますと多くの企業がトランスジェンダーの人たちへの配慮として「多目的トイレ」の整備を進めていますが、利用しにくいという声もあがっています。
その理由は、職場では顔を知る人どうしが同じエリアのトイレを利用するため、「多目的トイレ」ばかり使うとかえって目立ってしまうのではないか、とか、障害者や車いすの同僚を待たせてしまうのではないか、という不安やストレスを感じるからだということです。
こうした人の中にはトイレに行くのを我慢したり、水分をひかえたりすることで、ぼうこう炎などを患う人も少なくないといいます。
大手住宅設備メーカー「LIXIL」と金沢大学などがトランスジェンダーの人たちおよそ300人を対象に職場のトイレの利用についてアンケートを行ったところ、およそ4割(38.8%)が利用したいトイレを利用できないと答えました。
この中には男性用トイレを利用したいが戸籍に基づき女性用トイレを利用するよう会社から言われているといった理由をあげる人もいました。
アンケートでは、トランスジェンダーの人たちのおよそ8割(77.9%)がコンビニなどに設置されている男女共用の個室のトイレが職場にあれば使いたいと思っていることもわかりました。
専門家によりますと多くの企業がトランスジェンダーの人たちへの配慮として「多目的トイレ」の整備を進めていますが、利用しにくいという声もあがっています。
その理由は、職場では顔を知る人どうしが同じエリアのトイレを利用するため、「多目的トイレ」ばかり使うとかえって目立ってしまうのではないか、とか、障害者や車いすの同僚を待たせてしまうのではないか、という不安やストレスを感じるからだということです。
こうした人の中にはトイレに行くのを我慢したり、水分をひかえたりすることで、ぼうこう炎などを患う人も少なくないといいます。
大手住宅設備メーカー「LIXIL」と金沢大学などがトランスジェンダーの人たちおよそ300人を対象に職場のトイレの利用についてアンケートを行ったところ、およそ4割(38.8%)が利用したいトイレを利用できないと答えました。
この中には男性用トイレを利用したいが戸籍に基づき女性用トイレを利用するよう会社から言われているといった理由をあげる人もいました。
アンケートでは、トランスジェンダーの人たちのおよそ8割(77.9%)がコンビニなどに設置されている男女共用の個室のトイレが職場にあれば使いたいと思っていることもわかりました。
性別などに関わらないトイレを
性別などに関わらず誰もが利用しやすいトイレをつくろうという取り組みも始まっています。
大手住宅設備メーカー「LIXIL」は働く人の多様化に対応したトイレのあり方を検討しようと社内に専門チームを設置し、大学などと合同で研究を進めています。
大手住宅設備メーカー「LIXIL」は働く人の多様化に対応したトイレのあり方を検討しようと社内に専門チームを設置し、大学などと合同で研究を進めています。
この専門チームは先月、東京・江東区の本社に新しいトイレを作りました。出入り口が1つしかなく、男女別に分けられていないのが大きな特徴です。
空間の中には男性用と女性用、それぞれの個室のほか男女共用の個室があります。
男女共用の個室は男女がすれ違う時に体が触れないよう中央の広い通路に面した場所に配置されています。
一方、男女別の個室は使う人が不安にならないよう壁側の人目につきにくい場所に配置されています。
さらに、音漏れを防ぐためにどの個室のドアにも厚みを持たせ上下の隙間をなくすつくりになっています。
一方、男女別の個室は使う人が不安にならないよう壁側の人目につきにくい場所に配置されています。
さらに、音漏れを防ぐためにどの個室のドアにも厚みを持たせ上下の隙間をなくすつくりになっています。
また、洗面器や収納式の着替え台、おむつ交換台などの設備は男女共用の1つの個室に集中させるのではなく、分散して設置することで、障害のない人なども気兼ねなく利用できるように工夫されています。
開発にあたったLIXILスペースプランニンググループの石原雄太さんは「オフィスのトイレはその環境ひとつで働きやすさにつながったり逆にストレスを感じたりするものなので非常に重要だと思う。今回開発したトイレはお客様も利用できるゾーンに設置しているのでより多くの人に使ってもらって使いやすい点や使いにくい点などを調べ、さらに改良していきたい」と話しています。
大学や企業の対応は
トランスジェンダーの人たちをめぐっては、全国の女子大学で戸籍上の性別が男性で性自認が女性の学生を受け入れようという動きが広がっているほか、多くの企業の間でトランスジェンダーの人たちが働きやすい環境を整えようという取り組みが進められています。
このうち東京・文京区にあるお茶の水女子大学と奈良市にある奈良女子大学は来年度(2020年度)から、仙台市の宮城学院女子大学は再来年度(2021年度)からトランスジェンダーの学生を受け入れることにしています。
また、千葉県柏市の柏の葉中学校では性別の差を極力なくそうと制服は「ネクタイかリボン」、それに「スラックスかスカート」を自由に選べるようにしました。
一方、企業では、「野村證券」がトランスジェンダーの社員へのガイドラインをつくって自認する性に沿ったトイレの利用や服装を認めているほか、採用関係の書類についても性別の記載を任意として「男」、「女」に加え「その他」の欄を設けています。
また、「オムロン」は制服を男女統一のデザインに改め、「キリンホールディングス」は性別適合手術やホルモン治療を受けるために60日間の有給休暇を取得できるようにしています。
トランスジェンダーの人たちを積極的に採用している物流会社の「シグマロジスティクス」は社員が安心して性別適合手術を受けられるよう休暇の取得を希望する期間や時期を事前に聞き取り、業務のカバー態勢をとったり、術後は体への負担が少ない仕事を担当してもらったりしています。
このほか、多くの企業が、性別に関係なく利用できるトイレを設置したり、トランスジェンダーの人たちへの理解を深めるための研修を行っています。
このうち東京・文京区にあるお茶の水女子大学と奈良市にある奈良女子大学は来年度(2020年度)から、仙台市の宮城学院女子大学は再来年度(2021年度)からトランスジェンダーの学生を受け入れることにしています。
また、千葉県柏市の柏の葉中学校では性別の差を極力なくそうと制服は「ネクタイかリボン」、それに「スラックスかスカート」を自由に選べるようにしました。
一方、企業では、「野村證券」がトランスジェンダーの社員へのガイドラインをつくって自認する性に沿ったトイレの利用や服装を認めているほか、採用関係の書類についても性別の記載を任意として「男」、「女」に加え「その他」の欄を設けています。
また、「オムロン」は制服を男女統一のデザインに改め、「キリンホールディングス」は性別適合手術やホルモン治療を受けるために60日間の有給休暇を取得できるようにしています。
トランスジェンダーの人たちを積極的に採用している物流会社の「シグマロジスティクス」は社員が安心して性別適合手術を受けられるよう休暇の取得を希望する期間や時期を事前に聞き取り、業務のカバー態勢をとったり、術後は体への負担が少ない仕事を担当してもらったりしています。
このほか、多くの企業が、性別に関係なく利用できるトイレを設置したり、トランスジェンダーの人たちへの理解を深めるための研修を行っています。