車道ぎりぎりで待ってはいけない

車道ぎりぎりで待ってはいけない
道路を渡るため信号が変わるのを待っている時、体の近くを車が通り、思わずヒヤリとした経験はありませんか?特に大きな車が近くを通る時はこんなリスクが…。ある自動車学校の呼びかけが話題になっています。(ネットワーク報道部記者 大窪奈緒子 國仲真一郎)

トラックの後部が…

右折中のトラックの左後方の荷台部分がせり出して、横断歩道の脇に置かれたポールをなぎ倒しました。
トラックの時速は10キロほど、ポールはコンクリートの重りの上に立っていたにもかかわらず、です。

動画を投稿したのは栃木県にある烏山自動車学校。
敷地内のコースで撮影し、今月1日にツイッターに投稿しました。

コメントには。
「交差点の横断歩道で待つときに、絶対に道路ギリギリで待ってはいけない理由がこちらです。大型車の後部は、曲がるときに外側へふり出します」
このポールがもし人間だったらと思うとゾッとします。

そのせいか、300万回以上再生されるなど大きな反響を呼んでいて、「うわー!これは、わかりやすい参考映像です。今後、注意事項に追加します」「子ども達にしっかりと教えました」といった多くのコメントが集まっています。

なぜトラックの後方の荷台部分がせり出したのでしょうか。
この動画を撮影して投稿した烏山自動車学校の小西隆さんに聞きました。

「オーバーハング」がせり出してくる

小西さんによると、トラックのオーバーハングがその原因だというのです。

オーバーハングとは、タイヤの中心より外側にはみ出した車体部分のこと。

最大1mも

動画は、オーバーハングが右折中に左側にせり出してポールをなぎ倒した瞬間を捉えていたのです。

小西さんによると、車体が大きい車ほど、曲がるときにオーバーハングがより大きく外にせり出すということで、撮影されたトラックは積載量10.5トン、長さ12mほどですが、このトラックの場合、最大でおよそ1mもせり出してしまうことがあるそうです。

交差点だけじゃない その危険

オーバーハングによる事故が起きるおそれがあるのは、交差点だけではありません。

四国地方のトラック事業者の共済事業を行う団体によりますと、過去に次のような事故があったというのです。

追い越しでハンドルを切ったら…

「左にハンドルをきって右折待ちの車を追い越した車が、元の車線をまっすぐ走ろうと右にハンドルをきったところ、オーバーハングのせり出しで、いちばん左の車線を走っていた車と接触した」。

全日本トラック協会は、トラックの運転手などに対して「右左折時はハンドルを徐々に切る」「右折の場合は左側のミラー、左折の場合は右側のミラーも確認する」など、事故防止への注意を呼びかけているということです。

潜む危険をまず知って

動画を撮影・投稿した自動車学校の小西さん。

15年以上の指導歴の中で実は一度だけ、自動車学校の中で大型トラックを運転していた際、オーバーハングのせり出しで停車していた車にぶつけてしまった経験があるそうです。

その経験を踏まえて「大型車にはこういうリスクがあるのだということを多くの人に知ってほしい」と話しました。

オーバーハングによる事故を防ぐには何よりも運転している人がリスクを正しく認識して十分に気をつけることがいちばん大事だと考えていて、自動車学校でもしっかりと指導しているそうです。
そんな小西さんに、歩行者が予期せぬ事故に巻き込まれるリスクを減らす方法はないか最後にうかがいました。

とにかく車道から離れて

小西隆さん
「横断歩道の脇に立つ時には、車道から少なくとも1m以上離れてほしい」