中国 米の「香港人権法」受け対抗措置 米軍艦船の香港寄港拒否

中国 米の「香港人権法」受け対抗措置 米軍艦船の香港寄港拒否
中国政府は、アメリカで「香港人権法」が成立したことを受けて、その対抗措置として、アメリカ軍の艦船が香港に寄港することを拒否するとともに、アメリカの複数のNGOに制裁を科すと発表しました。
中国外務省の華春瑩報道官は2日の記者会見で、アメリカで先月27日に香港での人権と民主主義の確立を支援する「香港人権法」が成立したことを受けて「深刻な内政干渉に対し、中国は断固とした態度を示す」としたうえで「中国政府は、アメリカ軍の艦船が香港に寄港する申請をしばらくの間、拒否するとともに、香港の混乱の中で極めて悪質な行為を行ったNGOに制裁を科すことを決定した」と述べて、対抗措置を発表しました。

制裁の具体的な内容は明らかにしていませんが、華報道官はニューヨークに本部を置く国際的な人権団体「ヒューマンライツ・ウォッチ」など5つのNGOを名指しし、「これらのNGOは反中国勢力を支持し、極端な暴力的犯罪行為をそそのかしたうえ、香港独立の分裂活動をあおっており、香港の混乱に重い責任を負っている」と述べて、香港の混乱はアメリカとNGOが原因だという立場を示しました。

そして「アメリカに対し、誤りを正し、香港問題に手を突っ込んで内政干渉することをやめるよう求める。状況しだいではさらに必要な措置をとり、断固として香港の繁栄と安定を守り、中国の主権と安全、発展の利益を守る」と述べて、アメリカを強くけん制しました。

米軍艦船の香港寄港は

アメリカ軍の艦船の香港への寄港は、最近は年間数隻で、寄港を拒否されるケースもたびたびありました。

アメリカ国務省の報告書によりますと、2017年9月から2018年4月までの間に、アメリカ軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」を含む3隻が2回、香港に寄港したとしています。

また、2018年5月から2019年3月までの間では、同じく、「ロナルド・レーガン」を含む3隻が、2018年11月に寄港した一方、2018年10月には強襲揚陸艦「ワスプ」が寄港を拒否されたとしています。

また、アメリカ太平洋艦隊は、ことし8月、アメリカ海軍の艦船2隻が香港への寄港を予定していたものの、中国政府から拒否されたことを明らかにしています。

アメリカ軍の艦船は過去には1年間に10数隻、香港に寄港したこともありましたが、近年では、南シナ海でのアメリカ軍の活動や台湾への武器売却など、アメリカ政府のその時々の政策に対する対抗措置とみられる理由で寄港を拒否されたこともあり、その数は減少しています。