福岡国際マラソン 五輪代表候補出ず 藤本は派遣設定記録切れず

福岡国際マラソン 五輪代表候補出ず 藤本は派遣設定記録切れず
東京オリンピックの男子マラソン代表をかけた選考レースの1つ、福岡国際マラソンが行われ、藤本拓選手が2位に入りましたが、タイムは2時間9分36秒で代表選考の条件となる「派遣設定記録」を切ることができませんでした。
東京オリンピックのマラソンの代表は、ことし9月に行われた選考レース、MGC=マラソングランドチャンピオンシップで男女それぞれ2人が内定しました。

残る1枠は、国内の男女それぞれ3つのレースで「派遣設定記録」を切る選手がいれば、記録が最もよかった選手が選ばれ、記録を切る選手がいなければ、MGCの3位の選手が選ばれます。

1日の福岡国際マラソンは、男子の最初の選考レースで日本記録を更新する派遣設定記録の2時間5分49秒以内のタイムを出せるかが焦点でした。

レースは、序盤から自己ベストのタイムが日本選手トップの藤本選手や佐藤悠基選手といったMGCに出場した選手たちが日本記録よりも速いペースで引っ張りました。

その後、27キロすぎに佐藤選手などが遅れ、藤本選手とモロッコのエルマハジューブ・ダザ選手の一騎打ちとなりましたが、30キロすぎにダザ選手が飛び出すと藤本選手は離されました。

藤本選手は、その後ペースが大きく落ちて自己ベストより1分40秒近く遅い2時間9分36秒の2位で、派遣設定記録を切ることができず、このレースで代表候補となる選手は出ませんでした。

優勝はダザ選手で2時間7分10秒でした。

藤本「いいチャレンジできた」

藤本選手は記者会見で「悔しいという思いはあるが、途中まではいいチャレンジができた。28キロくらいまではペースを維持できるという感覚があったが、そこからの2、3キロでいっぱいいっぱいになって失速してしまった」と冷静に振り返りました。

藤本選手は、今後の残る2つの選考レースに再び挑戦するかどうか明言を避けましたが日本記録更新が求められる設定記録について「達成できなかったので言い訳のようになるが、今後練習を積んでいきコンディションやライバルとの関係がうまくいけば不可能ではないと思う」と一定の手応えを感じていました。

瀬古氏「記録を破る選手が複数でてきてほしい」

日本陸上競技連盟の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは、レース後の記者会見で「30キロまで果敢に攻めた藤本選手を褒めたい。最後に失速したがこういうレースをやったことは必ず次に生きると思う。次のレースでは2時間6分台や5分台を出してくれると思う」と評価しました。

残る2つの選考レースで設定記録となる大迫傑選手が持つ日本記録を更新する可能性については「大迫選手自身もレースに出るかもしれないが大迫選手の記録を破る選手が複数出てきてほしいと期待している。2時間5分49秒というタイムは世界では当たり前になっている。5分台が当たり前になる地力をつけていかないといけない」と話しました。

マラソン代表 最後の1枠は…

東京オリンピックのマラソンの代表3人のうち、ことし9月に行われた代表選考レース、MGC=マラソングランドチャンピオンシップで男女とも2人ずつ決まりましたが、最後の1枠は来年3月までに行われる対象レースの結果を受けて決まります。

MGCでは、本番で力を発揮できる高い「調整能力」が求められましたが、男女の最後の1枠は、「スピード」を重視し国内で行われるそれぞれ3つのレースで「派遣設定記録」を切った選手の中から、最も記録がよかった選手が選ばれます。

「派遣設定記録」は、男子が日本記録を更新する2時間5分49秒、女子が2時間22分22秒と、ハードルの高いタイムとなっています。

対象レースは「MGCファイナルチャレンジ」と呼ばれ、男子が1日行われた福岡国際マラソンのほか、来年3月の東京マラソンと、びわ湖毎日マラソン、女子が今月8日のさいたま国際マラソン、来月の大阪国際女子マラソンと3月の名古屋ウィメンズマラソンです。

「派遣設定記録」を切る選手が出ない場合は、MGCで3位に入った男子は大迫傑選手と女子は小原怜選手が代表に内定します。

東京オリンピックのマラソン代表はMGCの結果、男子では中村匠吾選手と服部勇馬選手が、女子では前田穂南選手と鈴木亜由子選手が内定しています。

川内選手は99回目のマラソン

公務員ランナーとして活躍し、現在はプロランナーとして活動している川内優輝選手は、今回の福岡国際マラソンが99回目のマラソンとなりました。

川内選手は、日本記録のペースで進んだ先頭集団から離れされたものの、終盤は粘りの走りを見せ、今シーズン2番目のタイムとなる2時間12分50秒で12位となりました。

川内選手は「10月の世界選手権にピークをあわせていたので、スピードが落ちていた。調子は上向いていたものの、福岡というレベルの高いレースでは通用しなかった」とレースを振り返りました。

2週間後の今月15日に山口県で行われる「防府読売マラソン」で100回目のマラソンを迎える予定で、「20度近くなったきょうのレースと違い、涼しくなれば本当に調子があがってくるので、明るく前向きに頑張ります」と意気込みを話していました。