「タカマツ」ペア 東京五輪へ“崖っぷち” バドミントン

「タカマツ」ペア 東京五輪へ“崖っぷち” バドミントン
史上最強と言われる日本バドミントンの選手たちがそろって“日本一”の称号を争う全日本総合選手権。
オリンピックの代表争いで苦戦を強いられる金メダリストペアにとって、過去5回の優勝を誇る“験のいい”大会。

しかし、浮上のきっかけをつかむことはできませんでした。
女子ダブルス準決勝に臨んだリオデジャネイロオリンピック金メダルの高橋礼華選手と松友美佐紀選手の「タカマツ」ペア。

世界ランキング4位の2人は世界3位の永原和可那選手と松本麻佑選手の「ナガマツ」ペアと対戦しました。

激戦 東京五輪の代表争い

まれにみる「激戦」となっている東京オリンピックの女子ダブルスの代表争い。

現状では、今大会の準決勝のもう1試合で勝った世界ランキング2位の福島由紀選手と廣田彩花選手の「フクヒロ」ペアを含めた3つのペアが2つの枠を争っています。

国際大会で得たポイントで争う代表の座。

ランキングが1番下の「タカマツ」ペアは、世界4位ながら、いわば「崖っぷち」の状況にあります。

準決勝開始のわずか45分前、日本代表のパク・ジュボンヘッドコーチは「タカマツ」ペアの現状を聞かれると「ピンチ」ということばを繰り返しました。

最近の国際大会の結果が振るわずほかの2つのペアにポイントで水をあけられているためです。

今大会が代表争いに関わることはありませんが、日本一になれば後半戦に突入した代表争いで弾みがつくことは間違いありません。

勝負どころで

迎えた準決勝。

第1ゲームは世界選手権連覇で波に乗る「ナガマツ」ペアの抜群のシャトルコントロールに翻弄され、高橋選手の持ち味強打のスマッシュが封じられます。

シャトルを集められた松友選手がミスをする場面も目立ち、このゲームを落としました。

後がない「タカマツ」ペアは第2ゲーム、持ち味を取り戻します。

積極的に前につめる松友選手の正確なショットと、タカ橋選手の力強いスマッシュ。

2人のコンビネーションが戻って主導権を握り20対18と先にゲームポイントを迎えました。

ところがこの勝負どころでまさかのミス。

松友選手のサーブがネットにあたり1点差。

相手の松本選手の強烈なスマッシュが決まり同点。

このあと松友選手のショットが再びネットにかかり、逆転されます。

相手のマッチポイント。

ネット際に巧みに落とされたショットを拾うことはできませんでした。

もういちど 逆転のタカマツを

「攻め急いでしまった」という松友選手。

これまで何度もピンチを乗り越えて金メダルをつかんだ「逆転のタカマツ」の姿は見られませんでした。

試合後の取材エリアに肩を落として現れた高校時代からペアを組む2人。

1つ学年が上の「先輩」、高橋選手は涙を隠しませんでした。

来年4月まで続く代表争い。

「崖っぷち」からはい上がれるのか。

「胸を張っていいバドミントン人生だったなと思えるように最後まで頑張っていきたい」と語る高橋選手の横で、松友選手も「最後まで2人で戦えるように、まずはこの1か月を戦っていきたい」と必死に前を向きました。

日本バドミントン悲願の金メダルをつかんだペアの東京への戦いは、泣いても笑ってもあと5か月。

背水の陣から「逆転のタカマツ」をもういちど見せることできるか。
最後の最後まで目が離せません。