“就職氷河期世代” 宝塚市採用内定者が会見「苦労を生かす」

“就職氷河期世代” 宝塚市採用内定者が会見「苦労を生かす」
いわゆる「就職氷河期世代」を対象に兵庫県宝塚市が行った正規職員の採用試験に400倍の倍率を突破して合格した内定者が記者会見し、苦労を生かし市民に寄り添った仕事をしたいと意気込みを語りました。
兵庫県宝塚市では、就職が特に厳しかった30代半ばから40代半ばのいわゆる「就職氷河期世代」を対象に正規職員の募集を行い、1600人余りの受験者の中から400倍を超える倍率を突破した4人の採用を内定しました。

25日はこのうちの3人が記者会見し、大学時代、およそ50社に応募したものの就職できず、7つの職場でほとんどの期間、非正規で働いてきたという神戸市の44歳の男性は「これからの自分の仕事が認められることが氷河期世代の代表としての責任だと思う」と意気込みを語りました。

また、アルバイトや契約社員として働きシングルマザーとして2人の子どもを育てているという宝塚市の45歳の女性は「しんどい立場ではあるが、ちょっと勇気を出して1歩を踏み出してほしいと同世代に伝えたい。私もしんどい思いをしてきたので、市民に寄り添いながらまちづくりができると思う」と話しました。

4人は来年1月1日付けで配属されます。

就職氷河期世代への支援 全国に広がる

兵庫県宝塚市は、バブル崩壊後の就職難の時代、いわゆる「就職氷河期」に希望通りの就職ができなかった30代半ばから40代半ばの人たちを支援しようと、市町村としてははじめてこの世代に限定して正規職員を採用する取り組みを始めました。

この取り組みに全国から反響が寄せられ、8月に行われた募集には、北海道から沖縄まで全国から応募が殺到しました。

一次試験となる筆記試験は1600人余りが受験し、面接試験やグループワークなどの選考過程を経て、4人が内定しました。最終的な倍率は400倍を超えました。

今回の採用ではエントリーシートに就職氷河期で苦労した体験を記入する欄を設けるなど、市は、能力だけでなく、経験を市役所の仕事にどう生かせるかも重視したとしています。

宝塚市の取り組みはほかの自治体にも広がっています。関心の高まりを受けて、近隣の兵庫県三田市や和歌山県が正規職員の採用を決めました。

さらに、厚生労働省は全国60か所余りのハローワークに、就職から職場の定着までの支援を一貫して行う専門窓口を設置する方針で、就職氷河期世代への支援は全国に広がっています。