香港 きょう区議選 民主派がどこまで議席伸ばすかが焦点

香港 きょう区議選 民主派がどこまで議席伸ばすかが焦点
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香港の区議会議員選挙は24日、投票が行われています。午前中の投票率は前回の倍以上と、市民の関心の高さがうかがえ、政府への抗議活動を背景に民主派がどこまで議席を伸ばすかが焦点となっています。
投票は、日本時間の24日朝から600か所余りの投票所で始まり、入り口には大勢の市民が長い列を作っていました。

香港政府トップの林鄭月娥行政長官も投票所を訪れて一票を投じ、「平和的で秩序ある環境で選挙が始まってうれしい。一刻も早く香港が難局を脱して再出発できるようにしたい」と話していました。

4年に1度行われる香港の区議会議員選挙は、18の区議会の合わせて452の議席を選ぶもので、市民による直接投票のため、香港では最も民意を反映しやすい選挙とされています。

香港の選挙管理委員会によりますと、日本時間の午前11時半現在の投票率は17.43%で、前回・4年前の選挙の倍以上と市民の関心の高さがうかがえます。

現在の議席は、親中派がおよそ7割に対し、民主派がおよそ3割と親中派が圧倒的に大きい勢力となっていますが、一連の抗議活動を通じて広がった政府への反発を背景に、民主派がどこまで議席を伸ばすかが焦点です。

ここ数日、デモ隊と警察との目立った衝突は起きていませんが、香港政府は、暴力の停止や交通網の確保が実現できなければ、選挙の延期もあり得るという立場を示してきただけに、トラブルなく投開票が行われるかも注目されます。投票は日本時間の午後11時半まで行われ、即日開票されます。

「雨傘運動」を主導 黄之鋒氏も投票

24日は、香港で5年前、民主的な選挙を求める抗議活動「雨傘運動」を主導した黄之鋒氏も1票を投じました。

黄氏は、今回の選挙に立候補しようとしていましたが、「香港の将来は市民みずからが決めるべきだ」とするこれまでの主張が、香港は中国の一部だと定めた基本法に触れると見なされ、選挙管理当局が先月、立候補を認めない決定を出していました。

黄氏は集まった報道陣に対し、「警察の残虐行為をやめさせ、自由な選挙を求めるなら、今が投票する時だと香港の人たちに訴えたい。この選挙の投票率は、私たちの自由と民主主義の根拠を表す」と述べ、有権者に投票を呼びかけました。

全選挙区「親中派 対 民主派」構図

香港の区議会議員選挙は18の区議会、合わせて479議席のうち452議席が市民の直接投票で決まり、香港で行われる選挙の中では最も民意を反映しやすいとされています。

区議会は生活に関わる身近な問題を扱うことが多く、それ自体の権限は大きくありません。しかし、行政長官を決める選挙委員1200人のうち、1割近い117人が区議会議員に割り当てられているほか、議会にあたる立法会議員にも区議会議員の中からの選出枠があり、香港の政治の中でも一定の影響力があります。

現在はすべての議席のうち、親中派がおよそ7割に対し、民主派はおよそ3割で、親中派が圧倒的に大きい勢力となっています。

今回は抗議活動に参加している若者たちの立候補が目立ち、すべての選挙区で親中派と民主派の候補者が争う構図となっています。

また、事前の有権者登録で新たに40万人以上が登録するなど、有権者の関心も高くなっています。

投票は合わせて600余りの投票所で、一部を除いて日本時間の午前8時半から午後11時半まで行われ、即日開票されます。

予定どおり実施されるかも注目

今回、香港の区議会議員選挙には18の区議会、合わせて452議席をめぐって1090人が立候補しています。

香港メディアによりますと、このうち政府寄りの親中派の候補はおよそ450人に対し、民主派の候補はおよそ500人となっています。

香港では2016年以降、議会にあたる立法会の議員選挙などで、「香港の独立を志向している」とみなされて立候補が認められないケースが相次ぎ、今回も5年前に行われた抗議活動「雨傘運動」を主導した黄之鋒氏は立候補を認められませんでした。

一方、抗議活動が長期化し、混乱が激しくなる中、民主派の候補が4、5人のグループに襲撃されてけがをする事件が起きたほか、抗議活動に参加して逮捕される候補も相次ぎました。

また親中派の候補も事務所が破壊されたり、選挙活動中に男に刃物で刺される事件が起きています。

こうした中、当初から市民の間では政府が選挙を延期や中止するのではないかという疑念が広がりました。

香港政府トップの林鄭月娥行政長官は今月19日の記者会見で、安全が確保できなければ選挙を延期する可能性もあると示唆したうえで、選挙を行うためには、暴力の即時停止や交通網への妨害をやめることなどが必要だとしていて、選挙が予定どおり行われるかも注目されます。