香港政府トップ 24日の選挙延期を示唆

香港政府トップ 24日の選挙延期を示唆
抗議活動が続く香港の政府トップ、林鄭月娥行政長官は、今月24日に予定されている区議会議員選挙について、安全が確保できなければ延期の可能性もあると示唆しました。
香港では、このところ政府や警察に対する反発を強め先鋭化した一部の若者たちが火炎びんを投げるなど過激な行為を行い、幹線道路の通行止めや鉄道の運休といった事態がたびたび起きていて混乱が広がっています。

こうした状況を受けて林鄭月娥行政長官は19日の記者会見で今月24日に予定されている区議会議員選挙について、「非常に重要な選挙であり、安全な状況のもとで行いたい。もし有権者が安全な状況で投票ができなければ公正公平な選挙はできない」と述べ、安全が確保できなければ延期の可能性もあると示唆しました。

そのうえで選挙を行うためには暴力の即時停止や交通網への妨害をやめることなどが必要だとしています。

香港の区議会議員選挙は18の区議会合わせて452議席が市民の直接投票で決まり、香港で行われる選挙の中では最も民意を反映しやすいとされ、一連の抗議活動を受けて多くの若者が立候補し、民主派の勢力がどれだけ議席を伸ばすかが焦点となっています。

一方、香港の繁華街に近い香港理工大学の周辺では警察とデモ隊との激しい衝突が相次ぎ、大勢の若者たちが構内に立てこもり警察に包囲された状態が続いています。

香港政府によりますと、大学では18日から19日朝にかけて、中高生を含むおよそ600人の若者たちが大学の外に出たということで、このうち18歳以上のおよそ400人を逮捕したということです。

構内には依然100人以上がとどまっているということですが、香港メディアによりますと、午後になって数十人が大学の外に出たということで大学周辺では警察が引き続き警戒しています。

中国外務省「香港警察の厳しい取締り 断固として支持」

香港情勢について中国外務省の耿爽報道官は19日の記者会見で「破壊活動や犯罪行為が絶えずエスカレートし、香港を極めて危険な境地に追い込んでいる。中国政府は香港の警察が厳しく取締りを行うことを断固として支持する」と述べ、抗議活動に参加する若者たちに厳しく対処するよう求めました。

またアメリカのポンペイオ国務長官が18日、香港情勢をめぐってデモ隊と警察の双方に自制を求めたことについて「香港警察による暴力や混乱を止める努力と、過激な勢力による極端で違法な暴力活動を同一視している。アメリカが香港の問題に介入し、内政干渉をするのをやめるよう促す」と述べ、強く反発しました。

中央党校副校長「『二制度』より『一国』を重視する教育すべき」

中国共産党の幹部を養成する「中央党校」の謝春涛副校長は19日、北京で行われた記者会見で香港の抗議活動について「香港は若者に対する歴史教育を強化し、『一国二制度』の『二制度』より『一国』のほうを重視するよう教育すべきだ」と述べ、若者が中国政府に反対しないよう歴史教育を強化するべきだという考えを示しました。

また「抗議活動は民主や自由のスローガンを掲げて、内実は香港を独立させたいと考えている」という認識を示したうえで、「中国政府の権威に挑戦し、中国の一部であることを否定するものだ」と述べて、市民の民主化を求める声に強い不信感を示しました。

さらに香港の高等裁判所が18日、香港政府が先月定めた、抗議活動の際にマスクなどで顔を隠すことを禁止する規則は香港の憲法にあたる「基本法」に違反するという判断を示したことについて、「基本法を解釈する権利は中国の全人代=全国人民代表大会にしかない」と述べて、裁判所の判断を批判しました。