香港の抗議活動支持の絵馬 落書きやいたずら相次ぐ

香港の抗議活動支持の絵馬 落書きやいたずら相次ぐ
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香港で抗議活動が続く中、全国の神社や寺で、抗議活動を支持する内容が書かれた絵馬の文字が二重線などで消されるケースが相次いでいることが分かりました。
このうち、奈良市の春日大社で撮影された絵馬の写真では、「香港人がんばれ」という中国語が二重線で消されているうえ、抗議を支持する内容とみられる「要求が1つも欠けてはならない」という中国語にバツ印が書き込まれています。春日大社によりますと、同様のケースはことし9月中旬以降、複数見つかっているということです。

また京都市にある清水寺でも、同様にバツ印が書き込まれるなどした絵馬が境内にあるのを確認しているということです。

大阪城にある「豊國神社」では今月上旬、香港の人が書いたとみられる絵馬が壊されているのが見つかりました。神社では、香港から訪れた観光客から、「香港人が書いた絵馬の上に悪口が書かれたりしているので注意を呼びかけてほしい」と依頼されたため、今月13日、日本語と英語、それに中国語で「ほかの方が書いた絵馬に落書きやいたずらはしないでください」といった内容を書いた貼り紙を行い注意を呼びかけています。

また、香川県琴平町の金刀比羅宮でも、香港で続く抗議活動を応援する内容の文字にバツ印や二重線を書き込んだような絵馬が見つかるなど、全国で同様のケースが相次いでいます。

絵馬を撮影した男性「悲しみと怒り感じる」

奈良県の春日大社で先月下旬に撮影された絵馬の写真です。絵馬には「抗議している人たちが求めている要求が1つも欠けてはならない」という意味の中国語が書かれていますが、その文章の上からバツ印が書き込まれています。さらに、「香港人頑張れ」という意味の文字も二重線で消されています。

写真は香港から旅行で訪れた31歳の男性が撮影したもので、男性は「この絵馬を見つけた時はとても不快な気持ちになった。悲しみと怒りを感じる」と話していました。

金刀比羅宮の絵馬には「ONE CHINA」

香川県琴平町の金刀比羅宮での絵馬堂には、中国語や英語などで「がんばれ香港」や「香港を取り戻せ」などと書かれた絵馬が70枚以上奉納されています。

19日午後2時ごろにNHKが確認したところ、抗議活動のスローガンになっている「光復香港 時代革命」などの文字の上にバツ印や二重線などを書き込んだ絵馬が、少なくとも8枚あることがわかりました。

このほか、抗議活動のスローガンのかたわらに中国や香港などは統一された国家であるべきだという主張を示す「ONE CHINA」という文字が書き込まれている絵馬も見つかっています。

中国のSNS上「ばかげている」「複雑な気持ち」

中国版ツイッターのウェイボーでは、さまざまな意見が相次いでいます。

中には「学業や恋愛などの願いを書く絵馬の中に、抗議活動を支持する絵馬があるのはなんともいえない複雑な気持ちだ」といった抗議活動に批判的なコメントのほか、「日本の神社にまで行って政治的な主張をすること自体ばかげているが、人が書いた絵馬に落書きをする行為はさらにばかげている」と落書きそのものを批判するコメントも見られます。

香港の一連の抗議活動はことし6月から始まりましたが、日本国内ではことし8月ごろから、東京の明治神宮などで、抗議活動への賛否を中国語で書いた絵馬が数多く見つかっていました。