織田信成さん トップ選手指導の濱田美栄コーチを提訴

織田信成さん トップ選手指導の濱田美栄コーチを提訴
k10012181811_201911181810_201911181812.mp4
フィギュアスケートの元オリンピック選手の織田信成さんが、監督を務めていた関西大学アイススケート部で、多くのトップ選手を指導してきた濱田美栄コーチから無視や陰口などの嫌がらせを受けたと主張して慰謝料を求める訴えを起こしました。
大阪地方裁判所に訴えを起こしたのは、元フィギュアスケート選手の織田信成さんです。

訴えなどによりますと、織田さんはおととし4月、出身校の関西大学のアイススケート部の監督に就任しましたが、その頃から濱田美栄コーチに無視されたり陰口を言われたりする嫌がらせを繰り返し受けたと主張しています。

そして精神的な苦痛から体調を崩し、ことし9月に監督を辞めざるを得なくなったとして、濱田コーチに1000万円の慰謝料を支払うよう求めています。

提訴後に会見した織田さんは、関西大学に調査を求めたものの十分に行われなかったうえ、逆に事実関係を明らかにしないよう求められたと主張し、大学を批判しました。

そのうえで提訴に踏み切った理由について「スケートリンクにいる学生や選手たちがよりよい健全な環境で練習できるようにしたいと考えた」と説明しました。

提訴されたことについて濱田美栄コーチは今のところコメントを出していませんが、関西大学は「提訴の内容について承知していませんのでコメントは差し控えます。アイススケート競技がシーズンに入り、多くの選手が懸命に取り組んでいるこの時期に提訴がなされたことは、大変残念です。これまでどおり静かな環境の維持、向上に取り組んでまいります」とコメントしています。

織田信成さん バンクーバーオリンピックで7位入賞

織田信成さんは大阪府出身の32歳。元フィギュアスケート選手の母親の指導のもと、幼少期から頭角を現し、2010年のバンクーバーオリンピックでは7位入賞を果たしました。

2013年の全日本選手権を最後に現役を引退し、アイスショーへの出演のほか、テレビ番組のコメンテーターやフィギュアスケートの解説など幅広く活躍していました。

そして、おととし4月に母校の関西大学アイススケート部の監督に就任し、後進の育成にあたっていましたが、ことし9月に辞任しました。

濱田美栄コーチ 数多くのトップ選手を育成

濱田美栄コーチは京都市出身の60歳。元フィギュアスケート選手で、大学卒業後、フィギュアスケートの指導者になりました。

当初は京都府内のリンクで指導にあたっていましたが、平成19年からは関西大学のリンクで指導を続けています。

選手の個性に合わせた指導に定評があり、2004年の四大陸選手権で優勝した太田由希奈さんや去年のピョンチャンオリンピックで4位に入賞した宮原知子選手、それに去年のグランプリファイナルで優勝した紀平梨花選手など数多くのトップ選手を育成してきました。

最近では、ことしの世界選手権の男子シングルで銅メダルを獲得したアメリカのビンセント・ジョウ選手や、先月のグランプリシリーズカナダ大会の女子シングルで3位に入った韓国のユ・ヨン選手など海外の選手の指導にもあたっています。

これまでの経緯は

元フィギュアスケート選手の織田信成さんは、おととし4月に母校の関西大学のアイススケート部の監督に就任しました。

アイスショーやテレビ番組への出演のかたわら選手の育成にあたっていましたが、ことし9月に大学側が「織田さんから辞任の申し出があった」として、織田さんの監督退任を発表しました。

しかしその3週間後、織田さんは自身のブログで「本当の理由はリンク内で私に対する嫌がらせなどがあり、その影響でことし春ごろから体調を崩した」と主張しました。

この中で織田さんはことし7月に大学側と弁護士を交えて話し合いを行い、大学の調査を待つことになったものの、調査の報告はなかったとしています。

これに対し大学側は「指導方法をめぐって意見の相違はあったが、嫌がらせなどは確認できなかった」としたうえで、「話し合いを続ける用意があり、真摯(しんし)に対応したい」とコメントしていました。

関西大学アイススケート部とは

関西大学アイススケート部は、フィギュアスケートとスピードスケートの2つの競技に分かれて、大阪 高槻市のキャンパス内のリンクを拠点に活動しています。

このうちフィギュアスケート部門では、2010年のバンクーバーオリンピック銅メダルの高橋大輔選手や、2014年の世界選手権で銀メダルを獲得した町田樹さんなど、数多くのトップ選手を輩出しています。織田信成さんは関西大学のOBで、おととし4月からことし9月まで監督を務めていました。

一方、関西大学のリンクでは、大学のアイススケート部とは別に、ジュニアなど地域の選手が所属する「関西大学カイザーズフィギュアスケートクラブ」も活動していて、去年のグランプリファイナルで優勝した17歳の紀平梨花選手など20人余りが所属しています。

このクラブは、紀平選手などを指導する濱田美栄コーチと高橋大輔選手を指導してきた長光歌子コーチ、織田信成さんの母、織田憲子コーチの3つのグループに分かれて活動しています。

織田さんが監督を務めていた大学のアイススケート部とフィギュアスケートクラブは別の組織ですが、1つのリンクを共有して時間によって使い分けているほか、濱田コーチが大学のコーチも兼任するなど両者は連携しながら運営しています。