難病患者 れいわ舩後氏初質問 音声変換と文字を瞳で示す

難病患者 れいわ舩後氏初質問 音声変換と文字を瞳で示す
k10012168291_201911071919_201911071928.mp4
難病のALS=筋萎縮性側索硬化症患者のれいわ新選組の舩後靖彦参議院議員が、7日、参議院文教科学委員会で初めての質問を行いました。

装置かんでPC操作 障害者の教育環境整備を求める

大型の車いすを使う舩後氏は、冒頭、チューブ状の装置をかんでパソコンを動かし、あらかじめ入力した文章を音声に変換しました。

舩後氏は「質問方法などに配慮をいただきありがとうございました。新人議員で未熟ではありますが精いっぱい取り組む所存です」と述べました。

質問は秘書が代読して行われ、障害のあるなしに関わらず、子どもたちがともに学べる教育環境を整えるよう求めました。

再質問 文字盤の文字を瞳で示し秘書が読み上げ

また質問し直す際には、文字盤の文字を一つずつ、舩後氏が瞳で示し、それを秘書が読み上げていました。

このあと舩後氏は、介助者を通じて「質問時間が超過して、迷惑をかけたので改善したい」と述べました。

また質問を終えた心境を問われ、「ゆく川の流れを変えて新しき海へと向かう友らとともに」という句を介助者が代読しました。

質問のたびに議事進行止める

参議院文教科学委員会では、舩後議員が円滑に質問できるよう、対応を検討してきました。

これまでに、委員会室に介助者などが入ることや、パソコンなどの持ち込みが認められたほか、法案の賛否を舩後氏の代わりに介助者が表明することや質問を秘書などが代読することも決まっています。

また、質問をし直す場合には、舩後氏と秘書などが調整する時間を確保するため、委員長の判断で議事の進行を止めることも申し合わせています。

7日の委員会では、改めて質問する際に舩後氏が瞳で示した文字盤の文字を秘書が読み上げて答弁を求めました。委員長も舩後氏に割り当てられた時間が減らないよう質問のたびに、議事進行を止めていました。

このため舩後氏の質問の持ち時間は25分でしたが、実際はおよそ45分になりました。

参議院 バリアフリー化進める

参議院では、れいわ新選組の議員2人が円滑に活動できるよう、バリアフリー化が進められています。

8月1日の初登院の際には、国会議事堂の中央玄関に、登院したことを示すボードまで車いすで行けるよう、スロープが設置されました。

本会議場では、大型の車いすに乗ったまま出席できるよう、出入り口近くの席が改修されました。

いすが取り外され、足元の段差をなくし、医療機器などを使う際のコンセントも取り付けられました。2人が所属する特別委員会の部屋にも、車いすで出席できるスペースが設けられました。

2人を介助する人は本会議場や委員会室に入れることになり、採決では、代わりに手を挙げたり、ボタンを押したりすることになります。

一方、議員活動中も2人が公費による介護サービスを受けられるよう、当面費用は参議院が負担することになりました。

参議院は、移動手段として、車いすのまま乗り降りできる福祉車両の導入も決めていて、年明け以降に運用が始まる見通しです。

今年度中には、2人の控え室がある参議院本館の3階に、多目的トイレも設けられます。

難病のALS患者の舩後靖彦議員は、将来的には、本人に代わって意思表示できる「分身ロボット」の導入も希望していて、今後、与野党間で協議が行われる見通しです。

自民 赤池氏「舩後氏の要望も聞きながら協議した」

参議院文教科学委員会の与党側の筆頭理事を務める自民党の赤池誠章氏は「憲政史上初めてのことで、舩後議員は十分事前の準備をして質問していたので、まずはよかった。今回は速記を止めたが、諸外国の事例を見ると、質問時間の1点何倍という時間の中で、すべての質疑をしてもらう方式もあるので、舩後議員の要望も聞きながら、与野党で協議していきたい」と述べました。

菅官房長官「後押ししていきたい」

菅官房長官は7日午後の記者会見で「障害や難病のある方々が、仕事でも地域でもその個性を発揮して、生き生きと活躍できる令和の時代を作り上げるため、国政の場でともに力を合わせていきたい」と述べました。

そのうえで「バリアフリー法に基づく建物のバリアフリー化や、障害者雇用促進法に基づく障害者雇用の推進の取り組みをしっかり後押ししていきたい」と述べました。