高速道路の管理事務所など24施設が浸水想定エリア内

高速道路の管理事務所など24施設が浸水想定エリア内
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大雨などの災害時に、高速道路会社が現地対策本部を置くとしている全国の管理事務所などのおよそ2割が、国などが公表している浸水想定エリアにあることが分かりました。会計検査院は、緊急時に十分対応できないおそれがあるとして改善を求めました。
高速道路会社のNEXCO東・中・西日本の3社は、大雨などの災害時には各地の管理事務所などに現地対策本部を置くとしていて、非常用の自家発電設備も備えています。

ところが、会計検査院が全国の100余りの施設を調査したところ、およそ2割に当たる24の施設が国や自治体が公表している洪水などの浸水想定エリアにあることが分かりました。

この半数近くでは自家発電設備が水没して使えないおそれがあるということです。

さらに、自家発電設備のエンジンオイルの備蓄が足りず、災害が起きたあと十分な期間、電気が使えないおそれがある施設もおよそ20に上ることが分かりました。

会計検査院は、3社に対し、災害に備えて別の拠点を設けることなど改善を求めました。3社は「現段階ではコメントできない」としています。

24施設が浸水想定エリアに

NEXCO3社が災害時に現地対策本部を置くとしている100余りの施設のうち、浸水が想定されるエリアにあるのはおよそ2割に当たる24の施設です。

NHKが国や自治体が公表している洪水のハザードマップをもとに調べたところ、想定される浸水が最も深いのが、伊勢湾岸自動車道の豊田東インターチェンジ付近にある「豊田保全・サービスセンター」と、名神高速道路の岐阜羽島インターチェンジ付近にある「羽島保全・サービスセンター」でした。

いずれも最大で5メートルから10メートルと、建物の2階以上が水没する想定になっています。

次いで、最大で3メートルから5メートルと想定されているのは、上信越自動車道の長野インターチェンジ付近にある「長野管理事務所」と、第三京浜道路の港北インターチェンジ付近にある「京浜管理事務所」、第二京阪道路の久御山ジャンクション付近にある「京都高速道路事務所」、それに山陽自動車道の広島インターチェンジ付近にある「広島高速道路事務所」です。

リスク浮き彫りに

今回の台風19号でも川の氾濫によって高速道路の施設の一部が水没する被害が出ました。

このうち茨城県では、那珂川が氾濫した影響で常磐自動車道の水戸北スマートインターチェンジが一時、完全に水没しました。

洪水ハザードマップでは、周辺で想定される浸水の深さは最大で10メートルから20メートルとなっていて、今回は最も深いところで7.2メートルにまで達したとみられることが分かっています。

また、長野県でも上信越自動車道の小布施スマートインターチェンジが、千曲川の氾濫によって水没しました。

洪水ハザードマップでは、想定される浸水の深さは最大で5メートルから10メートルとなっていました。

いずれも通行止めになっていたためけが人などはいなかったということですが、ETCの設備などが故障し、現在も閉鎖されたままになっています。

NEXCO3社によりますと、今回、現地の対策本部が置かれる管理事務所などの施設には被害がなかったということですが、いざというときに機能しないリスクが改めて浮き彫りになりました。