あす「即位礼正殿の儀」 皇居で儀式の最終確認作業へ

あす「即位礼正殿の儀」 皇居で儀式の最終確認作業へ
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天皇陛下が即位を内外に宣言される「即位礼正殿の儀(そくいれい せいでんのぎ)」が、22日午後行われます。皇居では、儀式に向け、最終的な確認作業が進められています。
「即位の礼」の一連の儀式は、ことし5月1日に「剣璽等承継の儀(けんじとう しょうけいのぎ)」と「即位後朝見の儀(そくいご ちょうけんのぎ)」が行われ、22日は、2つの儀式が国事行為として行われます。

このうち、午後1時からの「即位礼正殿の儀」は、一連の儀式の中心となるもので、天皇陛下が、皇居・宮殿の「松の間」で「高御座」の台座にのぼり、外国の元首や各界の代表などを前に、即位を宣言するおことばを述べられます。

また夜には、外国の元首などが出席して、祝宴にあたる「饗宴の儀」の1回目が行われ、天皇皇后両陛下がすべての日程を終えられるのは夜遅くになる見通しです。

22日は、祝賀パレードにあたる「祝賀御列の儀(しゅくがおんれつのぎ)」も行われる予定でしたが、台風19号で甚大な被害が発生したことを受けて、来月10日に延期されました。

宮内庁はこれまで、儀式が行われる「松の間」で、「高御座」の設営を行うなどして準備を進め、先週末には、儀式に臨む宮内庁や内閣官房の幹部などが参加して、全体の動きを確認するリハーサルも行われました。

儀式の前日の21日は、宮殿などで多くの参列者を受け入れるための最終的な点検や確認が行われることになっています。

両陛下の服装

天皇皇后両陛下は、「即位礼正殿の儀」が行われる当日など、限られた時にしか着用しない特別な装束を身に着けられます。

午前9時から皇居の宮中三殿で行われる儀式では、天皇陛下は、格式の高い純白の装束「帛御袍(はくのごほう)」を着用されます。
皇后さまは、純白の十二単に身を包み、「おすべらかし」と呼ばれる髪型で儀式に臨まれます。

「即位礼正殿の儀」では、天皇陛下は、平安時代から儀式での天皇の装束とされる「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」を着用され、皇后さまは、白ともえぎ色に薄紫や赤などを重ねた十二単で儀式に臨まれます。

午後7時20分から宮殿で行われる「饗宴の儀」では、天皇陛下はえんび服を着用し、「大勲位菊花章頸飾」という最高位の勲章などを身に着けられます。
また、皇后さまは、ローブデコルテというロングドレスを着用し、上皇后さまから受け継いだティアラや勲章を身に着けられるということです。

「即位礼正殿の儀」主な参列者

「即位礼正殿の儀」には、各界の代表や外国の元首など、国内外から合わせて約2000人が参列する予定です。

このうち8割が国内からで、皇族方のほか、元皇族や安倍総理大臣ら三権の長、閣僚、国会議員、それに地方自治体の代表などが参列します。

さらに、スポーツや学術などの分野で業績を挙げた人たちも招かれています。
この中には、プロ野球ソフトバンクの王貞治 球団会長や、ロサンゼルスオリンピックの柔道の金メダリストで、JOC=日本オリンピック委員会の山下泰裕会長、元サッカー女子日本代表の澤穂希さん、将棋の羽生善治九段、それに、レスリング女子でオリンピック4連覇を達成した伊調馨選手といった国民栄誉賞を受賞した人たちもいます。

また、江崎玲於奈さんや野依良治さんなど、ノーベル賞の受賞者も参列します。

このほか、万葉集研究の第一人者で、元号「令和」の考案者とみられる国文学者の中西進さんや、去年、沖縄の「慰霊の日」の戦没者追悼式で「平和の詩」を朗読した高校生の相良倫子さんらの参列も予定されています。

さらに、ブラジルやアメリカなど15か国の日系人も参列する予定で、この中には、おととしノーベル平和賞の授賞式で演説した、カナダ在住の広島の被爆者、サーロー節子さんもいます。

一方、海外からは、180あまりの国や地域、それに国際機関から元首や王族、祝賀使節などが参列する予定です。

このうち、アメリカからは、初のアジア系アメリカ人の女性閣僚のイレイン・チャオ運輸長官が、中国からは、習近平国家主席の盟友の王岐山 国家副主席が、韓国からは、イ・ナギョン(李洛淵)首相が参列する予定です。

また、日本の皇室と親交が深いイギリス王室からは、前回に続いてエリザベス女王の代理のチャールズ皇太子が参列します。

このほか、ヨーロッパの王室からは、国連の「水と衛生に関する諮問委員会」の活動などを通じて天皇陛下と親しいオランダのアレキサンダー国王や、ベルギーのフィリップ国王、それにスペインのフェリペ国王ら、天皇陛下と同世代の国王たちが夫妻で参列します。

また、アジアの王室からは、ブルネイのボルキア国王やブータンのワンチュク国王夫妻などが参列します。

「即位礼正殿の儀」参列者の配席

「即位礼正殿の儀」では、儀式が行われる「松の間」のある正殿に面した中庭を取り囲む建物に、参列者の席が設けられます。

このうち、中庭を挟んで正殿の正面に位置する「長和殿」には、外国の元首や王族、三権の長の配偶者や歴代の総理大臣夫妻、それに閣僚や国会議員らが着席します。

正殿に向かって左側にある「回廊」には、元皇族や宮内庁関係者のほか、各省庁の副大臣、政務官、事務次官といった政府関係者などが着席します。

正殿に向かって右側にある「豊明殿」と、その前の廊下には、経済界の関係者のほか、地方自治体の代表などが着席します。

平成2年に行われた上皇さまの「即位礼正殿の儀」では、できるだけ多くの人が儀式の様子を見られるよう、中庭の「長和殿」側と「豊明殿」側に参列者が座る仮設ステージが設けられましたが、今回は悪天候の場合を考慮して設置されないことになりました。代わりに宮殿内の各所には、200インチの大画面のスクリーンをはじめ大小合わせて30台のモニターが設置されます。

「饗宴の儀」の「舞楽」

1回目の「饗宴の儀」では、食前の飲み物がふるまわれる「春秋の間」で、古式ゆかしい「舞楽」が披露されます。

上皇さまの即位を祝う前回の「饗宴の儀」でも演じられた、「太平楽(たいへいらく)」という格式の高い演目を、宮中の儀式で雅楽の演奏などを担う宮内庁「楽部」の職員たちが演じます。

「管方」と呼ばれる12人が笛や太鼓などを担当し、4人が舞を披露する「舞人」を務めます。
「舞人」は、鮮やかな、ひ色の装束に、金や漆で装飾されたよろいやかぶとを身に着けて、演奏に合わせて勢いよく足を上げて、太刀を振るうなど、優雅さの中にも迫力のある舞いを披露します。