北朝鮮漁船と取締船 衝突の瞬間 水産庁が映像公開

北朝鮮漁船と取締船 衝突の瞬間 水産庁が映像公開
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水産庁は、今月7日に能登半島沖の日本海で、漁業取締船と北朝鮮の漁船が衝突した際の映像を公開しました。並走していた北朝鮮の漁船が方向を変え衝突した状況が収められていて、水産庁は対応が適切だったことを裏付けるものだとしています。
映像は今月7日、石川県の能登半島沖およそ350キロの日本のEEZ=排他的経済水域内で水産庁の漁業取締船「おおくに」と北朝鮮の漁船が衝突した際、「おおくに」の船上から撮影されたものです。

公開されたのはおよそ13分間の動画で、北朝鮮の国旗を描いた漁船に向けて取締船が放水しながら排他的経済水域から退去するよう警告していたところ、併走していた漁船が左に方向を変え、漁船の左の側面が取締船の船首に「ガシャン」と音を立てて衝突した様子が収められています。

北朝鮮の漁船は衝突後もそのまま進行を続けますが、衝撃で浸水した船は次第に大きく傾き、まもなく沈没しました。その後、動画には救助の様子が収められ、海に脱出した漁船の乗組員が、水産庁の救助艇が出した救命いかだによじのぼったり、浮き輪にしがみついたりしていました。

水産庁「接触の前後は編集せず」

水産庁資源管理部漁業取締課の桑原智課長は映像について、「まさに接触のところがひとつの重要な部分だったと思うが、その前後については編集をしておらずそのまま流している」と述べました。

水産庁では、放水を開始してから、漁船が沈没し救助を開始するまでは、映像をカットしていないと説明しています。

漁船が方向を変えたことが衝突の理由

また水産庁の神谷崇資源管理部長は衝突した時の状況について「こちらはまっすぐ走っているところに北朝鮮と思われる船が左にかじを切ったということだ。映像でご覧になったものが全てだ」と述べて、取締船と並行して航行していた北朝鮮の漁船が左側に方向を変えたことが衝突の理由だという見方を示しました。

また、動画では、北朝鮮の船の上に、漁業に使うとみられる網が確認できることから、違法操業を取り締まるための対応としては適切であり、動画はそれを裏付けるものだとしています。

「国民の理解促進と公益性の観点から公表した」

神谷部長は映像を公開した理由について「通常は漁業取り締まり活動で得られる映像は非公表だが、関係機関と相談した結果、捜査への影響は限定的であるということで、国民の皆様の理解の促進と公益性の観点から今回の公表に至った」と述べました。