阿武隈川 33年前の “戦後最大” 洪水の流量を大幅超 台風19号

阿武隈川 33年前の “戦後最大” 洪水の流量を大幅超 台風19号
台風19号で大規模な氾濫が相次いだ阿武隈川では、福島県内のほぼ流域全体で、今月12日深夜から13日未明にかけての流量が、戦後最大と言われた、今から33年前の昭和61年の洪水を大幅に超えていたことが分かりました。国は昭和61年の洪水を浸水被害を防止するための基準としていて、当時の流量や氾濫の原因について詳しく調査する方針です。
国土交通省が策定している阿武隈川の河川整備計画では、戦後最大の洪水と言われた昭和61年8月の洪水と同じ規模の流量を想定し、浸水被害の防止に向けた川幅の拡張や堤防の整備などを進めるとしています。

国土交通省によりますと、福島市の観測地点では昭和61年の流量を基に毎秒4900立方メートルという想定の流量が設定されていましたが、台風19号が接近していた12日深夜から13日未明にかけて、毎秒5000立方メートルから6000立方メートルに達していたことが分かりました。

13日午前3時には最大となる毎秒6010立方メートルを観測していました。

また、7人が亡くなった本宮市の観測地点では想定の流量はありませんが、昭和61年8月洪水時の毎秒3403立方メートルに対し、13日午前3時には最大となる4067立方メートルを観測していました。

福島県内ではほぼ流域全体で戦後最大の洪水を超える流量を観測していたことが分かり、氾濫が広範囲に広がる要因となった可能性があります。

国土交通省によりますと、観測した流量は暫定的な値だということで、当時の流量や氾濫の原因について詳しく調査する方針です。

福島県内の雨量 平年10月1か月の2~3倍に

阿武隈川の流量を増やす要因となったのは流域で降り続いた雨で、福島県内の雨量は平年の10月1か月の2~3倍に達していました。

雨は今月11日に降り始め、24時間当たりの雨量で、▽川内村で441ミリ、
▽阿武隈川の水源に近い白河市で371ミリなどとなっていて、県内31のうち半数近い14の観測点で統計を取り始めてから最も多くなりました。

一方で、1時間当たりの雨量では50ミリ以上の非常に激しい雨を観測したのは1地点のみで、多くの地域では1時間に30~20ミリ程度の雨が降り続いていました。

気象庁は、福島県内では雨雲が局地的に発達することが少なかったものの、大型の台風によって大量の水蒸気が長時間流れ込み続けたことで、記録的な雨量となった可能性があるとみて分析を進めています。