消防団員「命に関わる」 那珂川 氾濫発生情報発表されずで

消防団員「命に関わる」 那珂川 氾濫発生情報発表されずで
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台風19号の影響で、茨城県の那珂川で大規模な浸水が発生したにもかかわらず、国が対応に追われ、川の氾濫を知らせる「氾濫発生情報」が発表されなかったことについて、茨城県常陸大宮市で、取り残された人たちの救助活動にあたった消防団員は「決壊や氾濫が知らされないと、自分や仲間の命にも関わる」と話していました。
常陸大宮市の野口地区の消防団員、青木葉一さんは今月13日未明の時点で、すでに那珂川の氾濫は始まっていて、自宅などに取り残された人たちの救助活動にあたったと証言しています。

午前3時ごろ、青木さんがボートに乗って救助活動をしていたところ、急に水の流れが強くなって木の枝などが流れてきたということで、青木さんたちは「危険だ」と判断し、救助活動を中断して高台の上に避難したということです。

青木さんは「流れが急に速くなったので、堤防が決壊したのではないかと思いました。川の決壊や氾濫が現場に知らされないと自分や仲間の命にも関わると感じました」と話していました。

住民「午前2時すぎには堤防超えた」

茨城県常陸大宮市の下伊勢畑地区に住む女性は、13日午前2時すぎにはすでに川の水は堤防を越えていたと証言しています。

堤防が決壊した現場から600mほどのところに住む青木麻衣子さんは午前2時すぎ、消防団の呼びかけで那珂川の水が堤防を越えて浸水が始まっていることを知ったということです。

青木さんは「午前2時すぎに消防団の人が来て『堤防の上まで水が来ているから、このあたりも危ない』と言われました。そのときはひざ下まで水位が上がっていて怖かったです」と、当時の様子を振り返ります。

午前5時ごろに青木さんの自宅から撮影された写真では、那珂川から水があふれ出している様子が確認できます。

同じころ撮影された別の写真では、自宅の庭が水没していることが分かります。

常陸大宮市「避難に影響なかったと考える」

常陸大宮市は12日午後3時45分、市内全域に避難勧告を出し、その後、午後9時50分に那珂川流域の住民に対し避難指示を出していました。

国の氾濫発生情報が出なかったことについて、市の担当者は「住民には前もって呼びかけを行っていたので、避難に影響はなかったと考えている」と話しています。

常陸大宮市長「一段落してから対応検証」

常陸大宮市の三次真一郎市長は「人命を第一にできるかぎりの救助活動を実施していて、その活動には大きな影響はなかったと考えているが、災害対応が一段落してから常陸河川国道事務所と市の対応を検証していきたい」というコメントを出しました。