東京五輪 マラソン・競歩の札幌検討 背景にドーハの批判

東京五輪 マラソン・競歩の札幌検討 背景にドーハの批判
東京オリンピックの開幕まで10か月を切るなか、マラソンと競歩の会場を札幌に移す検討が始まりました。その背景にはカタールで行われた世界選手権で、猛暑の影響から女子マラソンなどでおよそ4割の選手が棄権し大会運営に批判が相次いだことがありました。
IOC=国際オリンピック委員会は、16日来年の東京オリンピックで懸念されている猛暑の対策としてマラソンと競歩の会場を札幌に移すことを検討していると発表しました。

会場の変更をIOC側から提案するのは極めて異例で、その背景には先月から今月にかけてカタールのドーハで行われた陸上の世界選手権で、猛暑の影響から女子マラソンや50キロ競歩でおよそ4割の選手が棄権したことがありました。
こうした大会運営には選手や関係者から「アスリートファーストとは程遠い」とか「大会を決めた偉い人たちは、涼しいところで寝ているのだろう」といった痛烈な批判が相次ぎました。

東京大会の関係者は「国際陸連も最初はできると言っていたがドーハで行われた世界選手権を見てさすがにまずいとなった」と話し、IOCと国際陸連が方針を転換したという認識を示しました。

IOCは今月30日から東京で行われる組織委員会や東京都などとの調整委員会のなかで具体的な議論をすることにしていますが、日本側の関係者からは全く準備をしていない札幌での開催にはいくつも課題があるという声も聞かれ、どのような議論になるのか、注目が集まります。

会場変更の手続きは

東京オリンピックの競技会場をめぐっては、コスト削減などを目的にバスケットボールや自転車などで当初の計画から場所が変更されてきました。

これらの競技会場が変更された際には、大会組織委員会が開催都市の東京都や関係する自治体などと協議したうえで変更後の計画を立て、提案を受けたIOC理事会が承認するという順番で手続きが取られてきました。

今回はIOCからの提案という形となっていますが、組織委員会の幹部によりますと、競技会場を変更する手続きに明文化されたルールはないということで、今回のマラソンと競歩の会場を変更する検討は、その手順を含めて今月30日からのIOCの調整委員会で議論されるということです。