1階が水没の高齢者施設 早めの避難が全員の命救う 長野

1階が水没の高齢者施設 早めの避難が全員の命救う 長野
千曲川の堤防が決壊し、広い範囲で浸水被害が起きた長野市豊野町には、1階部分が完全に水没した高齢者施設があります。この施設には当時、およそ300人の高齢者がいましたが全員無事でした。命を救ったのは早めの避難でした。
介護が必要な高齢者を受け入れている長野市豊野町の「介護医療院とよの」では、今月13日の朝、近くを流れる千曲川の堤防が決壊し、大量の水が押し寄せました。

そして1階部分が完全に水没しました。

森佐知子施設長は当時の状況について「雨はそこまで強くなかったが、急激に水が流れ込んできて、1時間ほどで1階が水没した。こんな状態になるなんて『まさか』という感じで、予想もしていなかった」と振り返ります。

施設は大きな浸水被害を受けましたが、およそ300人いた高齢者は全員無事で、けがをした人もいなかったということです。

高齢者の命を救ったのは早めの避難でした。

施設では5段階の警戒レベルのうちレベル3に当たる避難準備情報が出たら、1階の入居者を上の階に避難させるとあらかじめ決めていたのです。

このため、川の水が押し寄せた時にはすでに全員が2階より上に避難していました。

その後、周囲の水がなかなか引かずに施設は一時孤立し、停電や断水も続きましたが、職員が懐中電灯を使って入居者の介護に当たったほか、食料などはボートで届けられました。

そして災害派遣医療チーム=DMATや日本赤十字社の協力を得て、16日までにほとんどの入居者が近くの施設などに移りました。

森佐知子施設長は、「この地域ではおよそ50年前にも浸水被害があったと聞いていたので、とにかく早めの対応を心がけ、避難訓練も実施していた。施設は被害を受けたが全員無事でホッとしている」と話しています。