「ポイント還元」なぜ分かりづらい?

「ポイント還元」なぜ分かりづらい?
消費税の税率が10月1日から10%に引き上げられます。また、今回の増税にあわせて、中小の店舗でキャッシュレス決済をすると、最大5%分がポイントなどで還元される制度も始まります。

ただ、この「ポイント還元制度」、よく分からない、という声がたくさん聞かれます。

なぜ分かりにくいのか

なぜ分かりにくいのか、その理由は、大きく2つです。

ひとつは、「ポイント還元」の対象となる店や、それぞれの還元率が分かりづらいこと。

もうひとつは、ポイントなどが消費者の手元に戻ってくる時期や方法が、店ごとに、また会社ごとにさまざまであることです。

「ポイント還元」って、そもそもどんな仕組み?

「ポイント還元制度」は、消費者が、「ポイント還元」の対象となる店で、「キャッシュレス決済」を利用して買い物をしたときに、購入金額の最大5%分が、その消費者に「ポイント」として戻ってくる仕組みです。

消費者の手元に戻ってくるポイント分のお金は、国が、キャッシュレス決済事業者に補助します。

例えば、1万円分の買い物をすると

(1)消費者が、ポイント還元対象の店で、キャッシュレス決済を使って1万円分の商品を購入。消費税率がすべて10%なら、税込みで決済金額は1万1000円となります。

(2)キャッシュレス決済事業者は、1万1000円の5%分に相当する、550円分を消費者に還元します。

(3)国は、その550円分をキャッシュレス決済事業者に補助します。

消費者にどう戻ってくるか、そこが分かりづらい!

しかし、この「ポイント還元制度」でよく分からないのが、消費者の手元にはいったい、いつ、どのような方法で、ポイントなどが戻ってくるのかという点です。

ポイントがいつ、どのような方法で戻ってくるのか、その答えは、会社ごとにさまざま、サービスごとにさまざま、ということになります。

さらに、「ポイント」という形をとらずに、消費者に還元するところもあります。

例えば、コンビニ大手3社は、レジで決済する瞬間に、ポイントに相当する金額を差し引きます。消費者からすると、その場で値引きになる形になります。

また、クレジットカード会社によっては毎月の請求金額からポイント相当額を差し引くところもあります。

経済産業省がHP・アプリで検索サービス

「どの店なら還元率が何%になるのか、よく分からない」。こうした声に応えるために、経済産業省は、地図上から店ごとの状況を調べることができるサービスを、ホームページとアプリで行っています。ホームページのアドレスは、https://cashless.go.jpです。

専用のアプリも、このホームページからアプリストアを経由して入手することができます。

なぜこんな複雑な仕組みに?

今回の「ポイント還元制度」を国が導入したねらいは、大きく2つあります。

ひとつは、消費税の引き上げで心配される、景気の冷え込みへの対策です。特に中小の店舗を支援する目的があります。

もうひとつは、この機会に日本でもキャッシュレス決済を普及させようというねらいです。

こうした異なる2つのねらいが込められています。

さらに、今回の消費税率の引き上げでは、「ポイント還元」のほかにも、酒類と外食を除く飲食料品の消費税率を8%に据え置く「軽減税率」も導入されます。

「消費税率の引き上げ」と「ポイント還元」と「軽減税率」。

この3つの要素が複雑に絡み合うことによって、さらには、ポイント相当額を消費者に還元する方法が決済事業者ごとにさまざまなこともあって、消費者にとっては非常に分かりづらい状況になっています。

(消費増税について詳しくまとめた特設サイトをあわせてご覧下さい)