東電旧経営陣無罪判決 控訴するかどうかが焦点

東電旧経営陣無罪判決 控訴するかどうかが焦点
福島第一原発の事故をめぐり、東京電力の旧経営陣3人が強制的に起訴された裁判で、東京地方裁判所は19日、3人全員に無罪を言い渡し、今後は検察官役の指定弁護士が控訴するかどうかが焦点となります。
東京電力の勝俣恒久元会長(79)、武黒一郎元副社長(73)、武藤栄元副社長(69)の3人は、福島第一原発の事故をめぐって検察審査会の議決により強制的に起訴され、19日、東京地方裁判所で、3人全員が無罪を言い渡されました。

判決は検察官役の指定弁護士の主張をほとんど退ける内容で、「巨大な津波の発生を予測できる可能性があったとは認められない」としました。

また、「地震の発生前の時点では、法令上の規制や国の指針などが絶対的安全性の確保までは求めていなかった。東京電力の原発の安全対策について、行政機関や専門家などから、明確に否定するなどの意見が出ていた事実はうかがえない」と指摘しました。

この判決について、指定弁護士は19日の会見で、「国の原子力行政をそんたくした判決だ。原発には絶対的な安全性までは求められていないという裁判所の判断はありえない」と批判しました。

控訴するかどうかはこれから検討するということで、今後は検察官役の指定弁護士が控訴するかどうかが焦点となります。

今後の裁判について、刑法が専門で過失の刑事責任に詳しい明治大学法科大学院の大塚裕史教授は、「原発を停止する以外の何らかの措置で被害の結果が変わった可能性があると示すことができれば、裁判所の判断が変わってくる可能性はある」と指摘しています。