サウジアラビア 石油生産完全復旧は数週間かかる可能性も

サウジアラビア 石油生産完全復旧は数週間かかる可能性も
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サウジアラビアの世界最大規模の石油関連施設などが攻撃を受け、原油の生産量が半減している問題で、欧米メディアは生産能力が完全に復旧するには数週間程度かかる可能性があると伝えています。
サウジアラビアでは、14日、東部のアブカイクなど2か所の石油関連施設が攻撃を受けて火災が発生し、いずれの施設も稼働を停止しました。

アブカイクにある施設は、周辺の油田で産出された原油を処理する世界最大規模のもので、今回の稼働停止によってサウジアラビアは原油生産量の半分にあたる日量およそ570万バレルの生産ができなくなっています。

サウジアラビア政府は、復旧の見通しを示していませんが、複数の欧米メディアは、生産能力が完全に復旧するには数週間程度かかる可能性があるとの見方を伝えています。

また、今回の生産停止によって、原油とともに産出される「随伴ガス」の生産も半減しており、化学樹脂などを生産する石油化学関連企業の生産状況や業績見通しにも影響が拡大しています。

サウジアラビア政府は備蓄している原油を放出することで、生産停止の影響を緩和させたい考えですが、復旧の時期が見通せないだけに影響の拡大が依然として懸念されています。

国連事務総長「国際人道法を順守し最大限の自制を」

国連のグテーレス事務総長は、15日声明を発表し、サウジアラビアの石油関連施設への攻撃を非難しました。

そのうえで「国際人道法を順守するとともにすでに高まっている緊張をさらにエスカレートさせないよう最大限の自制をすべての当事者に呼びかける」として、すべての当事者や関係国に対して緊張を高める行為を控えるよう呼びかけています。

グテーレス事務総長は、イエメン内戦の停戦の実現に向けて、グリフィス特使を派遣して暫定政権側と反政府勢力側の仲介にあたってきたことから、今回の攻撃によって事態がさらに悪化しかねないと危機感を募らせているものと見られます。