パラ競泳世界選手権 鈴木が100m自由形で銀 日本勢初のメダル

パラ競泳世界選手権 鈴木が100m自由形で銀 日本勢初のメダル
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イギリスで開かれているパラ競泳の世界選手権は大会2日目の10日、男子100メートル自由形の運動機能障害のクラスで鈴木孝幸選手が今大会、日本勢初のメダルとなる銀メダルを獲得し、東京パラリンピックの出場枠を獲得しました。
イギリスのロンドンで行われているパラ競泳の世界選手権では2位以内に入ると東京パラリンピックの出場枠が与えられ、優勝した日本選手は代表に内定します。

大会2日目の10日には、日本のキャプテンでパラリンピック4大会連続出場の実力者、鈴木選手が男子100メートル自由形の運動機能障害のクラスの決勝に進みました。

鈴木選手は、この種目の世界記録保持者で最初の50メートルは、みずからが世界記録をマークした時よりも速い38秒88のタイムで折り返しました。

しかし、後半は、ロシアの選手に逆転されて1分22秒38のタイムで2位となり銀メダルを獲得しました。

鈴木選手は代表内定は逃しましたが、今大会で日本勢初のメダルを獲得し、東京パラリンピックの日本の出場枠も獲得しました。

金メダルを獲得したロシアの選手は1分21秒28のタイムで、鈴木選手のこれまでの世界記録を0秒45縮める世界新記録をマークしました。

また、女子200メートル自由形の運動機能障害のクラスでは、パラリンピックで日本選手最多の15個の金メダルを獲得した49歳の成田真由美選手が3分17秒48で8位でした。

女子100メートル背泳ぎの視覚障害のクラスでは、石浦智美選手が自己ベストを更新する1分25秒13で5位でした。

鈴木「金メダル取れず残念」

鈴木孝幸選手は「自己ベストと金メダルを目指していたのでどちらもかなわなかったという意味では残念だったが、少なくともメダルはとれて出場枠を獲得できたのでそういう意味ではよかった」と振り返りました。

そのうえで「泳ぎではしっかりと水はつかめている。次のレースでは、前半もう少し落ち着いて後半にタイムをキープできるような泳ぎをしたい」と話していました。

成田「持っている力は発揮できた」

成田真由美選手は「今持っている力は発揮できたと思う。あしたから3日間休みがあるので休息に当てて、50メートルの背泳ぎでしっかり泳ぎたいと思います」と話していました。

石浦「5位に入れたことは本当にうれしい」

石浦智美選手は「自己ベストをさらに縮めることができてよかった。こうして決勝に進めて5位に入れたことは本当にうれしい。次の種目に向けてしっかりと調整して臨みたい」と話していました。

鈴木選手 これまでの歩み

鈴木孝幸選手は浜松市出身の32歳。運動機能障害の10のクラスのうち、4番目に障害が重いクラスです。

生まれた時から両足と右手がなく、左手の指にも障害があり、高校生になってから本格的にパラ競泳に取り組み始めました。

パラリンピックは高校3年生の時のアテネ大会から4大会連続で出場し、2008年の北京大会では50メートル平泳ぎで金メダルを獲得しました。

リオデジャネイロ大会ではメダルを逃し、一時は引退も考えましたが、レース映像を分析した結果、「まだ進化はできる」と東京大会を目指すことを決意しました。

また、去年、国際ルールの変更で、より障害が重いクラスに変更になり、世界トップクラスに一気に躍り出ました。

鈴木選手は勤務先の海外研修制度を利用して、2013年からイギリスのニューカッスルにある大学を練習拠点としていて、強化を重ねるとともにことし、大学院にも進学してスポーツマネジメントを学んでいます。

イギリスでは、パラリンピックの金メダリストを育てたコーチのもとでターンの強化や体幹トレーニングなどに取り組んでいて、去年のアジアパラ大会では日本選手で史上最多の5個の金メダルを獲得しました。

世界選手権では複数の種目での金メダルが期待され、東京パラリンピックでも3大会ぶりの金メダル獲得をめざしています。