ブラックアウト 想定外の原因も 北海道 胆振東部地震

ブラックアウト 想定外の原因も 北海道 胆振東部地震
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去年9月の胆振東部地震に伴い北海道のほぼ全域が停電したブラックアウトで、大きな原因は道内最大規模の火力発電所の停止とされてきました。しかし、大規模なブラックアウトには想定外の送電線のトラブルも関わっていたことが北海道電力への取材で分かりました。
去年9月の胆振東部地震で起きたブラックアウトについて、大きな原因は道内最大規模の苫東厚真火力発電所が地震で停止したためだとされてきました。

しかし、地震の当時、北海道電力で電力のコントロールを担当していた責任者がNHKの取材に応じ、北海道東部の水力発電所から札幌方面に電力を供給していた送電線がショートし、電気を送れなくなっていたことも原因になったと明かしました。

このトラブルは、送電線のうち鉄塔と接触してショートするのを避ける「ジャンパー線」という部分で起こりました。

想定を超える地震の揺れにより、ジャンパー線と鉄塔の間で「アーク放電」と呼ばれる現象が生じて送電線がショートし、まもなく水力発電所からの電力の供給が途絶えました。

火力発電所の停止に加えて、送電線が寸断され水力発電所からの供給も止まったことがブラックアウトにつながったということです。

これを受けて北海道電力は送電線を補強する工事を行い、今後は同じ程度の地震が起こった場合でも、電力の供給が途絶えることはないとしています。

「アーク放電」とは

送電線がショートしたのは「アーク放電」が起きたことが理由です。

空気など気体に電流が流れる現象の一つで、強い光と熱を伴います。

去年の地震では揺れのためジャンパー線と鉄塔が近づいてアーク放電が起き、設備を守るため遮断器が自動的に作動して送電が止まりました。

この結果、北海道の電力を支えていた道東からの水力発電所からの供給が途絶え、ブラックアウトにつながりました。

北海道電力 藤井社長「原因をつぶしていくことが大事」

今回のブラックアウトについて、北海道電力の藤井裕社長は「北海道のほぼ全域が停電になり道民に大変な不便と迷惑をおかけしたことを改めておわびしたい。原因となりうるところを一つ一つつぶしていくことが大事だと思っている」と話しています。