家族も24時間一緒に 新たなNICU運用開始 神奈川

家族も24時間一緒に 新たなNICU運用開始 神奈川
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長期間入院する赤ちゃんと家族が一緒に生活できる新たなタイプの新生児集中治療室=NICUを神奈川県立こども医療センターが設け、運用を始めました。国内ではほとんど例がなく、家族と医療者が協力して赤ちゃんを支える取り組みとして注目されます。
医療技術の進歩で早産や重い障害のある赤ちゃんの救命率は向上していますが、半年以上の長期間入院する赤ちゃんも多くいます。こうした赤ちゃんが入院するNICUでは多くの場合、保育器が並べられ、治療を優先するために家族の面会時間は限られていました。

神奈川県立こども医療センターはNICUを全面改装して、治療中でも赤ちゃんと家族が24時間一緒に生活できる個室を6床設け、今月から運用を始めました。個室には、家族用のベッドや、夜間の診療の際、家族の睡眠を遮らないよう照らす範囲を狭めた照明が設置されているほか、治療機器の音がストレスにならないよう鳥のさえずりなどの音を流す工夫もされています。

「ファミリーセンタードケア」=「患者・家族が中心のケア」という欧米から広まった考え方に基づいていて、国内ではほとんど例がないということです。

新しいNICUを担当する豊島勝昭医師は、「これまでは家族が赤ちゃんと触れる時間が少なく退院時に不安を抱えることが多かった。新しいNICUを通じて、入院中から自宅で赤ちゃんと生活する準備ができるよう支えていきたい」と話しています。

利用の家族「家にいるような安心感」

運用が始まった新しいタイプのNICUには、すでに3人の赤ちゃんが入院していて、家族と共に過ごしています。このうち、先月11日、妊娠31週で634グラムで生まれた女の赤ちゃんのもとには、毎日およそ8時間、母親が訪れ、赤ちゃんの体を拭いたり、オムツを交換したりしています。

母親は、「家にいるような感覚で子どもと触れ合えます。家にいるような安心感があって子どもにとっても両親にとってもよいと思います。夫は仕事帰りに来て、ここで仮眠をとって帰るような形で使わせてもらっています」と話していました。

また、先月21日、680グラムで生まれた男の赤ちゃんの父親は、「幼い兄弟が面会できるので、家族が離れないで済みます。赤ちゃんは小さいけど頑張っていることを兄弟に見せられるのはよいことだと思います」と話していました。