消費増税あと1か月 軽減税率対応レジの注文が急増

消費増税あと1か月 軽減税率対応レジの注文が急増
消費税率の10%への引き上げまであと1か月となりました。飲食料品の「軽減税率」に対応したレジの注文が急増していることから、メーカー各社は生産を急いでいます。
このうち、岩手県奥州市にあるレジメーカー「デジアイズ」の組み立て工場では、全国のスーパーや小売店から注文が相次いでいて、この7月からはレジや精算機の出荷台数が、1か月当たりおよそ3000台と前の年の3倍に上りました。

また、今月も同じ程度の台数を出荷予定で、150万円から200万円程度の高額の製品の需要が高いということです。

レジは作業員が1台ずつ組み立てたうえで動作の確認も行っています。工場では現在、派遣社員や協力会社の社員を100人から130人に増員したうえで、1日に最大で3時間程度の残業をしてもらうことで納期に間に合わせている状況だということです。

「デジアイズ」の油井信広社長は、中小企業庁から出る補助金が小売店などのレジの買い替えを後押ししているとしたうえで、「ありがたいことに想定を上回る注文で、いつまでも続いてほしいと思うほどです。お客様に迷惑がかからないよう対応してまいります」と話していました。

一方、レジの生産で大手のカシオ計算機でも、ことし6月下旬から一気に注文が増え、7月の売り上げが去年の2倍近くにまで増えました。

このほか、東芝テックでも、ことし4月から6月までのレジの売り上げが去年の同じ時期の2倍ほどになっていて、中国・深セン※の工場でフル稼働で生産しているものの、在庫が足りない状況が続いているということです。

各社に対して顧客からは、レジの納品の時期や、軽減税率に対応させるための設定の変え方などについて問い合わせが増えていて、各社は専用のコールセンターを用意するなどして対応にあたっています。

(※センは土へんに川)

レジ用意も設定に手間がかかる懸念も

小売店の中には、軽減税率に対応したレジを用意できたとしても設定に手間がかかり、準備が遅れる懸念もあります。

群馬県高崎市の紅茶専門店は、商品を持ち帰る場合は8%、店内で飲食をする場合は10%の両方の税率に対応するため、比較的入手しやすいとされるタブレット型のレジを購入する計画です。

ただ、レジを確保できたとしても初期設定に手間がかかり、準備が遅れることが心配だといいます。

店の品ぞろえは300種類におよび、2つの税率に分けて登録するなど細かな設定作業が必要です。レジを購入する家電量販店には初期設定をするサービスには対応できないといわれ、自分で設定するしかないということです。

もし、10月1日までに設定が間に合わなかった場合、税率が10%の商品には電卓を使い手書きの領収書を出して対応するしかないと考えています。

経営者の鈴木剛一郎さんは「時間も手間もかかり、ミスが起こる可能性も高い方法ですが、それしかないと思っています」と話しています。