ビーガンよ 野菜がおいしい群馬に行こう!

ビーガンよ 野菜がおいしい群馬に行こう!
キャベツ1位!モロヘイヤ1位!枝豆2位!キュウリ2位!すごいでしょ?

野菜の生産量で他県を圧倒しているのが、群馬県。「野菜王国」とも言われています。その群馬県が、来年の東京オリンピック・パラリンピックをきっかけに野菜で存在感を示そうとしています。

キーワードは海外で注目されているという“ビーガン”です。
(前橋放送局記者 渡邉亜沙)

世界で2億人!?ビーガンとは

「ビーガン」とは、環境保護や動物愛護のために、徹底して野菜と穀物しか食べない主義を実践する人たちです。「ベジタリアン」がよく知られていますが、ビーガンは卵や乳製品など動物性由来の食品を一切口にしないという違いがあります。

このビーガン、実は世界中で2億人近くいるとも言われていて、特にアメリカやヨーロッパで大きなムーブメントとなっています。アメリカではおよそ2000万人、ドイツでは人口の1割にあたる800万人がビーガンであると推計されています。
著名人では、インスタでフォロワーが世界中に1億6000万人いるというアメリカの人気歌手、アリアナ・グランデさんや、ハリウッド女優のナタリー・ポートマンさん、テニスの元世界女王ビーナス・ウィリアムズさんなどがビーガンとして知られています。

欧米では、ビーガンを対象にした外食の店なども増えていて、1つの市場として急成長しています。一方で、日本ではまだあまり広まっていないビーガン。外食の店も多くはありません。

群馬産の食材はビーガン志向!

そんな中、群馬県で注目されているのが、来年の東京オリンピック・パラリンピック。

日本を訪れる外国人旅行者の中に、ビーガンの人たちもきっと多くいる。野菜王国・群馬県にとって、絶好のビジネスチャンスなのです。

群馬県は、日照時間が長く寒暖差の大きい気候の恩恵を受けて、野菜の生産量や種類が豊富です。中でも、キャベツやこんにゃく芋は生産量日本一。キュウリや大豆なども全国有数の生産量で、新鮮な野菜や動物性由来のものを使っていないこんにゃくや大豆の加工品などはビーガン料理にとって欠かせないのです。

これがビーガン料理だ

ビーガン向けのメニューをいち早く取り入れたのが、前橋市のレストラン「あわたま」。店主の大林秀紀さんが都内の飲食店で働いていた時、外国人客のほとんどがビーガンだったことをきっかけに自身もビーガンに。店でビーガン料理の提供を始めています。
そのビーガン料理が、こちら。前菜からデザートまで全5品のコースです。前菜にはとうもろこしのスープにナッツで作ったチーズを使ったサラダ。メインのハンバーグは、きびとレンコンなどで作りました。デザートのケーキには豆乳などを使い、乳製品や卵を使用しない工夫をしています。

大林さんは、「ビーガンだからといって、食の選択肢がないわけではない。工夫次第でお肉風の料理やデザートも楽しむことができる」と話していました。

農家やJETROも注目!

生産者もビーガンに注目しています。

前橋市の農家、伊能友和さんは、キャベツやパプリカなどおよそ100種類の野菜を育てています。農薬をほとんど使っておらず、体に優しい野菜をビーガンの人たちにPRしたいと考えています。

伊能さんは「群馬の野菜は本当においしいと思います。前橋の地でできた野菜をどんどん世界に広めていきたい」と話していました。
こうした生産者とレストランなどを結びつけようと、海外とのビジネスを後押しするJETROの群馬事務所が動き出しました。

ことし3月、JETROの呼びかけで、伊能さんの畑にアメリカやドイツなどから、ビーガン料理のカリスマシェフが訪れました。前橋特産の野菜などを手に取り、品質を確かめたシェフたち。畑で野菜を口に入れたシェフからは、「I like it !」の声も。

伊能さんは「『甘い』『good』といったことを言ってもらい、すごくうれしいと共に自信がつきました。しっかりおいしい野菜を栽培して、採れたてのものを食べてもらえる環境作りをどんどんしていきたい」と意気込みます。
JETRO群馬事務所の柴原友範所長は「2020年に向けて、目指せ“ビーガンフレンドリーな群馬県”。これをキャッチフレーズにブランディングをして、世界中に発信していきたい」と話していました。

群馬の可能性を広げて

私は、取材したあるビーガンの人から、「食事に制限がなくなんでも食べるのは日本人ぐらいだ」と指摘されたことに衝撃を受けました。日本ではあまりなじみのないビーガンも大きなビジネスチャンスになると思います。

海外のビーガンは、ハリウッド女優や大手企業のCEOなど所得の高い人が多いと言われています。東京オリンピック・パラリンピックをきっかけに来日したときに、おいしい野菜を目指して群馬に来てくれれば。そんな期待に胸がふくらみます。

群馬の野菜が可能性を広げられるのか、注目していきたいと思います。
前橋放送局記者
渡邉亜沙

平成29年入局
現在は警察取材を担当
好きな野菜はトマト!