福島 帰還困難区域の廃棄物 大熊町の処分場で埋め立てへ

福島 帰還困難区域の廃棄物 大熊町の処分場で埋め立てへ
原発事故で今も立ち入りが制限されている福島県の帰還困難区域で出た廃棄物について、環境省と地元自治体などは、大熊町にある処分場で埋め立て処分する方針を固めました。
帰還困難区域を抱える福島県の6つの町と村の一部では、再び人が住めるようにするため除染や住宅の解体などが進められていますが、これに伴って発生した廃棄物のうち、焼却灰やコンクリート片などの不燃物、合わせて7万4000トンが仮置き場に留め置かれてきました。

この廃棄物について、環境省と福島県、それに原発周辺の町村などが協議を重ねた結果、大熊町の帰還困難区域にある処分場、「クリーンセンターふたば」で埋め立て処分する方針を固めました。

環境省によりますと、「クリーンセンターふたば」は原発事故の前まで運用されていた公営の処分場で、廃棄物の仮置き場から比較的近い場所にあり、埋め立ての容量を十分に確保できることなどから処分先に固めたということです。

環境省は来週、地元自治体などと処分場の利用について協定を結ぶことにしています。そして、ことし秋から処分場の敷地内の除染を行ったり、地震による被害の状況を調べたりしたうえで埋め立て処分に向けた整備を進める方針です。

廃棄物処分 これまでの経緯と今後

福島県では、原発事故の影響で11の市町村に避難区域が設定され、放射線量によって、避難指示解除準備区域、居住制限区域、それに、帰還困難区域の3つに分けられました。

このうち、避難指示解除準備区域と居住制限区域で出た廃棄物などは、富岡町にある「フクシマエコテッククリーンセンター」を国有化し、おととし秋から埋め立て処分が行われています。

一方、放射線量が高く、今も立ち入りが厳しく制限されている帰還困難区域で出た廃棄物については、地元からの反対の声もあり「フクシマエコテッククリーンセンター」での処分は見送られました。

帰還困難区域の一部では、おととしから政府が「特定復興再生拠点区域」を指定して、再び人が住めるようにするために除染や住宅の解体が進められていて、それに伴って増え続ける廃棄物をどこで処分するかが課題となっていました。

今回、処分先に固まった「クリーンセンターふたば」は、帰還困難区域を抱える5町村を含む、福島県双葉地方の8つの町と村が19年前に共同で建設した最終処分場で、原発事故の前までは産業廃棄物や生活ごみなどを処分していたということです。

再運用が始まれば、将来的に、住民が帰還したあとの生活ごみの最終処分先としても活用される予定だということです。