「徴用」めぐり 三菱重工の資産売却手続きへ

「徴用」めぐり 三菱重工の資産売却手続きへ
k10011994301_201907161129_201907161130.mp4
太平洋戦争中の「徴用」をめぐる韓国の裁判で、原告側は、被告の三菱重工業が賠償に関する協議に応じなかったとして、すでに差し押さえていた三菱重工の資産を売却し、現金化する裁判所への手続きを近く始めることを明らかにしました。
太平洋戦争中の「徴用」をめぐる韓国の裁判では、去年11月、「女子勤労てい身隊」として過酷な労働を強いられたとする韓国人女性やその遺族に損害賠償を支払うよう三菱重工に命じる判決が、確定していました。

原告側は三菱重工に対して、賠償に関する協議に応じるよう求めていましたが、16日午前ソウルで会見を開いた原告側の弁護士は「三菱重工から返事がなく、遺憾であり、手続きを速やかに進める」と述べて、すでに差し押さえていた三菱重工の特許と商標を売却して現金化する手続きを裁判所に近く申し立てることを明らかにしました。

「徴用」をめぐる一連の裁判では、ことし5月、新日鉄住金、現在の日本製鉄と機械メーカー不二越を訴えた原告も株式を売却する裁判所への手続きを始めていて、手続きが終われば、日本企業に実害が生じることになります。

このため日本政府は、韓国政府に日韓請求権協定に基づく第三国を交えた仲裁委員会の開催を求めていますが、韓国政府は、開催に必要な手続きの最終期限である18日までに応じる姿勢を見せておらず、日韓の対立関係は一層深まる様相を見せています。

三菱重工「政府と連携し対応」

三菱重工業は「日本政府と連携して適切に対応していきたい」とコメントしています。

世耕経産相「日本企業に実害及ぶべきでない」

世耕経済産業大臣は16日朝の閣議のあと記者団に対し、「当然、日本企業に実害が及ぶべきではないと思っている。この問題については基本的には外務省で対応していただきたい」と述べました。

河野外相「実害なら必要な措置講じる」

河野外務大臣は記者会見で「韓国側には国際法違反の状況を是正するよう強く求めてきており、万が一、日本企業に実害が及ぶようなことがあれば、必要な措置を講じなけれならない。そうならないよう、韓国政府には対応を強く求めたい」と述べました。