科学・文化

「人工衛星急増で観測妨げるおそれ」国立天文台が意見表明

宇宙で通信などに使われる人工衛星が今後、急激に増えると予想されていて、国立天文台は天体観測を妨げるおそれがあると異例の意見表明をしました。
衛星放送や地球観測などのため、世界ではこれまでにおよそ8000の人工衛星が打ち上げられてきましたが、アメリカのベンチャー企業が新しい通信事業のためにおよそ1万2000基打ち上げる計画を公表して、すでに一部の打ち上げが始まるなど、今後、人工衛星が急激に増えることが予想されています。

国立天文台は、人工衛星が増えることで天体観測を妨げるおそれがあるとして、天文学の団体と足並みをそろえ、人工衛星に関連した事業者と協力して解決策を探る必要があるとした異例の意見表明を行いました。

アメリカの天文台が星を観測するために撮影した画像には、アメリカのベンチャー企業がことし5月に打ち上げた60の小型の人工衛星が、太陽の光を反射して何本もの白い線となって写っていて、観測ができない状態になっています。

人工衛星が出す電波も電波を使った天体観測の妨げになると懸念していて、国立天文台は「人工衛星の素材を工夫して太陽光を反射しにくくすることや、使用する電波の周波数を事前に調整するような仕組みが必要だ」としています。

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