核のごみ地層処分アンケート “適地あるか懸念”

核のごみ地層処分アンケート “適地あるか懸念”
k10011985051_201907070649_201907070654.mp4
原子力発電所から出るいわゆる「核のごみ」を地下深くに埋める「地層処分」について、全国各地で行われた説明会でのアンケート結果がまとまり、地層処分の必要性については肯定的な回答が多かった一方で、国内に適した場所があるのか懸念を示す答えも多くありました。
全国の原発から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」は専用の容器に入れたうえで、300メートルより深い地下に処分場をつくり「地層処分」をする方針ですが候補地は決まっていません。

処分を実施する国の認可法人、NUMO(ニューモ)=原子力発電環境整備機構は、おととし、国が処分場の調査対象になる可能性がある地域を公表したことを受け、それらの地域を中心に全国32か所で住民などを対象に説明会を開き、アンケートを行いました。

そして集まった670人余りの回答を集計したところ、「地層処分は必要だと思うか」との質問には、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答した人は40%でした。

「そう思わない」「どちらかといえばそう思わない」と回答した人は25%で、地層処分の必要性については肯定的な回答が15ポイント上回りました。

一方で、「事業は安全に実施できるか」との質問には、「そう思わない」「どちらかといえばそう思わない」と回答した人は42%で、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答した23%を19ポイント上回り、安全に対して不安をもつ人の割合が高い結果となりました。

また、「地層処分に適した場所が日本に存在するか」との質問には、「そう思わない」と「どちらかといえばそう思わない」は38%で、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」の23%を15ポイント上回り、国内に適した場所があるのか懸念を示す回答の割合が高くなりました。

処分を実施するNUMOは「説明会を実施して肯定的な意見が増えたと認識しているが、引き続き、不安をふっしょくするために安全性などを伝えていきたい」としています。

専門家「さらに分析を」

核のごみの処分場の選定に関する国の専門部会の委員を務め、原子力と社会の関わりに詳しい東京電機大学の寿楽浩太准教授は「アンケート結果から、地層処分について詳しい説明を受けても、国内に適地があるかや安全に処分が行えるかについて疑問や不安を拭えない人たちが一定程度いることがうかがえる。国とNUMOは、そうした懸念の中身や背景を詳しく分析し、政策や事業の進め方を不断に見直していくべきだ」と指摘しています。