西日本豪雨から1年 死者・不明282人 関連死は52人に

西日本豪雨から1年 死者・不明282人 関連死は52人に
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西日本を中心とした豪雨災害から6日で1年です。死者・行方不明者は282人で、このうち災害後に亡くなった災害関連死と認定されたのは52人に上っています。
去年7月の西日本豪雨では、四国・中国地方を中心に土砂災害や川の氾濫、浸水の被害が相次ぎました。

NHKが全国の自治体に取材したところ、先月末時点の死者・行方不明者は被害が大きかった広島県や岡山県、それに愛媛県を中心に14の府県で282人でした。

死亡した273人のうち、土砂災害や川の氾濫など直接的な被害で亡くなったのは221人、災害後に亡くなった災害関連死と認定されたのは52人に上っています。

被害が大きかった県別に見ると、広島県では死者が137人でこのうち災害関連死が28人、岡山県では死者が79人でこのうち災害関連死が18人、愛媛県では死者が33人でこのうち災害関連死が6人となっています。

避難生活による持病の悪化やストレスで体調を崩すなどして亡くなる災害関連死は、豪雨災害だけでなく東日本大震災や熊本地震などでも問題になっています。

被災者の生活環境の改善は災害が起きるたびに求められていましたが、西日本豪雨でも過去の教訓が十分生かしきれていないことが改めて浮き彫りになりました。

広島の被災地では

西日本豪雨で大きな被害を受けた広島県内の被災地では被災者から「1年前と比べて少しは片付いたが、今でもあの時のことを思い出す」といった声が聞かれました。

このうち、広島県三原市では、災害関連死を含めて17人が犠牲になり、豪雨から1年の6日、今は離れた場所で暮らす人が被災した自宅を訪れる姿が見られました。

土砂崩れでおよそ50棟の住宅が被害を受けた木原地区では、今も土のうが積まれたままのところがある一方で、復旧に向けて再建中の住宅もあります。

自宅が土石流の被害を受けた72歳の男性は「こんなに穏やかな地域が一変してしまい私たちが知っている町ではなくなってしまった。自分の命は自分で守らないといけないと改めて感じる」と話していました。

一方、大量の土砂が住宅街に流れ込んで災害関連死も含めて18人が亡くなり、今も1人の行方が分からない坂町では、朝早くから土砂が流れ込んだ地域を見つめる人の姿が見られました。

災害があった時、2階に避難して助かった73歳の男性は「1年前と比べて少しは片付いたが、今でもあのときのことを思い出す。それでも生きているので、頑張らないといけない」と涙ながらに話していました。

また、80歳の男性は、「崩れた川沿いを見るとまだまだだと感じるが、みんなに頑張ろうと声をかけて前を向いていきたい」と話していました。

岡山 真備町 “豪雨から1年”伝える新聞を配達

去年の西日本豪雨で、甚大な被害を受けた岡山県倉敷市真備町では、地元紙の販売店が廃業したため、6日朝も別の地域の販売店から豪雨から1年がたったことを伝える新聞が届けられました。

去年の西日本豪雨で川の堤防が決壊して甚大な被害が出た岡山県倉敷市真備町では、地元紙の山陽新聞の2つの販売店が廃業しました。

豪雨から1年となる6日も、真備町に住む配達員の入口利都子さんが、午前2時に隣接する総社市の販売店に出勤し、およそ120部の新聞をバイクに積んで真備町に向かいました。

そして、決壊した末政川の川沿いで、家が取り壊されてさら地になった区画が目立つ住宅地を走りながら、1面に「平穏な日々まだ遠く」という見出しが書かれた朝刊を配達していました。

入口さんは「1年前は、変わり果てた町の風景を見るのがつらかったけど、家を建て直して、また配達を申し込んでくれる人が少しずつ増えていることも実感しています。新聞を待っている地域の人たちのためにこの仕事を続けていきます」と話していました。