オウム真理教麻原元死刑囚の遺骨引き取りで審判

オウム真理教麻原元死刑囚の遺骨引き取りで審判
去年7月に死刑が執行されたオウム真理教元代表の麻原彰晃、本名・松本智津夫元死刑囚の遺骨を引き取るため、元死刑囚の四女が東京家庭裁判所に「祭祀(さいし)承継」という審判を申し立てていることがわかりました。元死刑囚の遺骨は崇拝の対象になりかねないという指摘があり、誰が引き取るかが注目されます。
去年7月に死刑が執行されたオウム真理教の松本智津夫元死刑囚の遺骨は、本人が執行前に示した意向に基づいて四女が引き取るか、四女の引き取りに反対しているほかの家族が引き取るか決まらず、関係者によりますと、執行からまもなく1年となる今も東京拘置所で保管されています。

関係者によりますと、四女は遺骨の受取人を確定させる「祭祀承継」という審判を、去年12月に東京家庭裁判所に申し立てたということです。

「祭祀承継審判」は、墓や位はい、遺骨などを誰が引き継ぐか、親族の間で争いがあるときに、裁判所で所有権を決める手続きです。

松本元死刑囚の遺骨は崇拝の対象になりかねないという指摘があり、四女と代理人は、死刑執行後の会見で遺骨を引き取る意向を示したうえで「埋葬すればその場所が信者たちの聖地になってしまうため、パウダー状にして太平洋上に船から散骨したい」としていました。

また、元死刑囚が残した所持品なども崇拝の対象になる可能性があるとして、相続も申し立てているということです。
関係者によりますと、松本元死刑囚の遺骨は刑の執行からまもなく1年となる今も東京拘置所に保管され、法務省は、親族の間で争いが解決されないと引き渡し先を決められないとしていて、こうしたケースは初めてだということです。

法務省によりますと、死刑囚の遺体や遺骨の引き渡し先は執行前に死刑囚本人が指定した人が最も優先され、続いて配偶者、子ども、父母などと、優先される順番が法律と規則で定められています。

死刑囚の親族などが引き取りを拒むケースが多く、順番に意向を確認していくということです。

松本元死刑囚の死刑執行後、四女が元死刑囚の意向を受けて遺骨を引き取る意向を表明し、遺骨が崇拝の対象になりかねないと懸念されていることから海に散骨するとしていました。

これに対し、元死刑囚の妻とほかの子どもは、法務省に提出した要求書で「元死刑囚の精神状態から特定の人を引き取り人として指定することはありえない」と主張し、四女ではなく自分たちに引き渡すよう求めました。

法務省によりますと、死刑が執行されたあと複数の親族から引き取りたいという希望があり、遺骨を引き渡せない状況は初めてだということです。

審判では、松本元死刑囚が執行の直前に引き取り人を指定した際の報告書や、元死刑囚の精神状態に関する調査書などを調べて、引き渡し先が判断されるとみられます。