欧州発明家賞に「リチウムイオン電池の父」吉野彰さん

欧州発明家賞に「リチウムイオン電池の父」吉野彰さん
ヨーロッパの特許庁が主催することしの「欧州発明家賞」に、携帯電話や電気自動車などに広く使われているリチウムイオン電池の開発に貢献した大手化学メーカー「旭化成」の名誉フェロー、吉野彰さん(71)が選ばれました。
欧州特許庁は2006年から毎年、世界のすぐれた発明に対し複数の部門からなる「欧州発明家賞」を授与しています。

ことしはウィーンで20日、授賞式が行われ、「非ヨーロッパ諸国」の部門で、リチウムイオン電池の開発に貢献した旭化成の名誉フェロー吉野彰さんが受賞しました。

吉野さんは昭和58年に現在のリチウムイオン電池の原型となる電池の開発に成功し、「リチウムイオン電池の父」と呼ばれています。

リチウムイオン電池は、その後も改良が加えられ、スマートフォンや電気自動車などに欠かせない技術となり、社会に大きな影響を与えています。

欧州特許庁は吉野さんについて「30年以上にわたって絶えず革命的な技術の改良に尽くした」とその功績をたたえています。

授賞式で吉野さんは、長年、研究開発に打ち込めたのはなぜかと聞かれ、「ひと言で言えば、好奇心だと思います」と答え、大きな拍手が送られていました。

日本人が受賞するのは2015年に「カーボンナノチューブ」を発見した3人のチーム以来、4年ぶり3度目です。

「大発見の可能性はいっぱい」吉野さんが若者に期待

授賞式のあと、主催者のインタビューに応じた吉野さんは、若い研究者へのメッセージとして「まだまだ人類が気づいていない現象がたくさん残っていると思う。これからも世紀の大発明、ノーベル賞クラスの大発見の可能性がいっぱい残っていると思う。ぜひ、そういう可能性を生かしてもらいたい」と述べました。