ルノー 日産新経営体制の議案に賛成する方針発表

ルノー 日産新経営体制の議案に賛成する方針発表
フランスのルノーは、日産自動車の今月25日の株主総会で新たな経営体制に移行する議案に賛成する方針を正式に発表し、両社が日産の株主総会を舞台に対立する事態は避けられることになりました。
ルノーは20日午後(日本時間の20日夜)、日産が今月25日の株主総会に諮る、新しい経営体制に移行する議案について声明を発表し、「新体制で設置される委員会にルノーの2人の代表を受け入れるという日産の決定を歓迎する。これは企業連合における対話とお互いを尊重し合う精神の表れだ」として、賛成する方針を正式に発表しました。

この議案は、日産が経営の透明性を高めるため社外取締役がメンバーの中心となる委員会で、人事や報酬などを決める「指名委員会等設置会社」に移行するもので、影響力を維持したいルノーは、3つの委員会に複数のルノーの首脳を入れるよう求め、認められなければ採決を棄権する意向を示していました。

日産の株式の43%を保有するルノーが採決を棄権すれば、新しい経営体制に移行できなくなるおそれがあるため、日産側はルノーに対しスナール会長だけでなく、ボロレCEOも委員会のメンバーに選ぶことを伝えました。

この結果、両社は議案をめぐって折り合い、来週の株主総会で日産とルノーが対立する事態は避けられて、新たな経営体制への移行が決まる見通しです。

ただ、ルノーは、筆頭株主であるフランス政府の意向も受けて日産との経営統合を強く求める可能性もあり、両社の提携関係をめぐる綱引きは今後も続くことになりそうです。

日産が人事案を発表

大株主のルノーの同意を受けて、日産自動車は新たな経営体制に移行したあとの3つの委員会の人事案などを発表しました。

ルノー側の要求を受け入れ、ルノーのスナール会長が取締役の人選を行う指名委員会に、ボロレCEOが取締役などの業務を監視する監査委員会に入ることになりました。

一方、取締役会の議長には、社外取締役で石油元売り最大手「JXTGホールディングス」の前の会長、木村康氏が就任し、副議長にはルノーのスナール会長が就任します。

これらの人事案は、株主総会後に開く取締役会で正式に決定されます。

日産 西川社長「理解してもらっている」

大株主のフランスのルノーが株主総会の議案に賛成する方針を発表したことについて、日産自動車の西川廣人社長は20日夜、記者団に対してルノーの発表は把握していないとしながらも「ルノーのスナール会長には、われわれがねらっていることは十分理解してもらっていると思います」と述べました。

ルノー会長「議案に賛成票を投じたい」

ルノーのスナール会長は20日、NHKなどの取材に対し、「ルノーが希望していた委員会への参加に日産が理解を示してくれたことをうれしく思う」と述べました。そのうえで「株主総会では議案に賛成票を投じたい。この総会は、日産だけでなく企業連合にとっても重要な機会となる」と述べました。