攻撃受けたタンカー 初公開 米軍「吸着型爆弾 取り外された」

攻撃受けたタンカー 初公開 米軍「吸着型爆弾 取り外された」
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中東のホルムズ海峡の付近で2隻のタンカーが攻撃を受けた事件で、アメリカ軍は、調査を行っている部隊への同行取材をNHKなど一部メディアに初めて許可し、爆発による被害の状況が明らかになりました。
中東のホルムズ海峡付近のオマーン湾を航行中に攻撃を受けた2隻のタンカーは、UAE=アラブ首長国連邦の東の沖合にえい航され、アメリカ軍などが調査を進めています。

現場は厳重な警備体制が敷かれ、民間の船が近づけない状況が続いていますが、アメリカ軍は19日、調査を行っている部隊への同行取材をNHKなど一部メディアに初めて許可しました。

日本の海運会社が運航する「コクカ・カレイジャス」の右舷側には、船が海面と接する喫水線の上に内側に向かってひしゃげた穴が開き、その周りは黒く焦げ、爆発の大きさをうかがうことができます。

船体が変色している部分も見られ、アメリカ軍は吸着型の爆弾が取り外された跡だとしています。

一方、近くに停泊しているノルウェーのタンカー「フロント・アルタイル」は、安全確認ができないなどの理由で撮影は許可されませんでした。

アメリカ軍は当面の間、2隻のタンカーからの残留物の回収や調査を行うということです。

米軍「吸着型の爆弾 間違いない]

アメリカ軍の部隊は19日、UAEにある軍施設でNHKなど一部メディアに対し、「コクカ・カレイジャス」から回収したとする残留物を公開しました。

さまざまな破片に混じって、船体に吸着させタイマーなどで爆発させる「リムペット・マイン」という爆弾の一部とみられる丸い磁石もあり、残留物の回収や検証を担当している部隊のキド司令官は、会見で「飛来物による被害は現状では確認できない。吸着型の爆弾が使われたのは間違いない」と述べ、飛来物で攻撃を受けた可能性が高いとしていた海運会社の見方を否定しました。

この事件をめぐってアメリカは、上空から撮影された映像などからイランが関与したと断定し、回収した残留物を公開することでイランの関与を国際社会に印象づけるねらいがあるとみられます。

フィリピン人乗組員が帰国

フィリピンの外務省によりますと、「フロント・アルタイル」のフィリピン人乗組員11人全員が19日朝、首都マニラに帰りました。

いずれも大きなけがや体調不良などはなく、現地時間の午前9時すぎ(日本時間の午前10時すぎ)にマニラの空港に到着し、所属する市内の船員派遣会社の事務所に移動したということです。

この船員派遣会社はNHKの取材に、「取材には一切応じられない」としています。

もう1隻の「コクカ・カレイジャス」のフィリピン人乗組員21人についてフィリピン外務省は、このままほかの船での業務につくため当面帰国する予定はないとしています。