海のプラごみ削減へ枠組み提案 G20エネルギー環境閣僚会合

海のプラごみ削減へ枠組み提案 G20エネルギー環境閣僚会合
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G20=主要20か国のエネルギーや環境を担当する閣僚による会合が15日長野県で開幕しました。地球規模の課題となっている海のプラスチックごみの削減に向けて、日本は、各国が取り組みの状況を定期的に報告し共有する枠組みを作ることを提案しました。
長野県軽井沢町で開幕した閣僚会合では15日午後、海洋汚染を引き起こし、地球規模の課題となっている海のプラスチックごみの削減をどう進めるか話し合われました。

この中で議長を務める原田環境大臣は「先進国だけでなく、新興国や発展途上国も含めた世界全体での取り組みが必要不可欠だ」と訴え、各国が取り組みの状況を定期的に報告し共有する枠組みを作ることを提案しました。

具体的には、各国がプラスチックごみの削減に向けた行動計画の進捗状況を毎年、国際会議で報告し共有する仕組みで、それぞれの状況を明らかにすることで、各国にさらなる対策を促し、世界全体での削減を着実に進めることがねらいです。

環境省によりますと、この提案について、各国から反対の意見は出なかったということです。

会合は16日午後、2日間の議論の成果をまとめた共同声明を採択して閉幕する予定です。

海洋プラスチックごみ国内の現状

海に流れ出たプラスチック製品による海洋汚染が地球規模で広がっていると指摘されるなか、日本でも各地の海岸や海の中でペットボトルやレジ袋などのプラスチックごみが見つかっています。

環境省が平成28年度に全国の10地点で海岸のごみを調査した結果、回収された5004個のうち、ペットボトルや食品の容器などのプラスチック類が6割余りを占めたということです。

環境省によりますと、こうしたプラスチックごみは海岸や海上で捨てられたものだけでなく、内陸部で路上に捨てられたり屋外に放置されたりした使い捨てのプラスチック製品が、雨や風によって川に入り、海に流れ込んで発生しているとみられるということです。

海に流れ出ると潮の流れや風などによって、遠くまで運ばれたり海底に沈んだりするほか、各地の海岸に打ち上げられるということです。

プラスチックごみによる海の汚染を防ぐため、政府が先月策定した「アクションプラン」では、ごみの流出を削減するには住民や事業者、自治体などが内陸部も含めすべての地域での共通の課題と認識し、当事者意識を持って取り組むことが求められるとしたうえで、内陸から沿岸にわたる関係者が一体となった対策を促進するとしています。

内陸部を含めたさまざまな関係者による取り組みは香川県で行われています。

香川県では、漁業者に網にかかった海底のごみを港に持ち帰ってもらっています。その処理費用は沿岸部だけでなく、内陸部も含めた県内すべての市と町と、県が負担しているということです。

原田環境相「各国はおおむね歓迎」

原田環境大臣は、15日の閣僚会合で提案した海のプラスチックごみの削減に向けた国際的な枠組みについて、議論のあと記者団に対し「内容と大枠について、おおむね各国から歓迎されている」と述べました。

会合では最終日の16日、議論の成果をまとめた共同声明を採択する見通しで、原田大臣は「だんだんまとまりつつあると聞いているが、とりまとめに最後の努力をしなければならない」と述べました。

インドネシア環境林業相「合意することに楽観」

G20=主要20か国のエネルギーや環境を担当する閣僚の会合に出席しているインドネシアのシティ・ヌルバヤ・バカール環境林業相は「この会合で、海のプラスチックごみの削減に向けた合意をすることについて、私はとても楽観している。すべての国にとっての究極の目標は環境をよりよいものにしていくことだからだ」と話していました。

EU委員「強いメッセージ打ち出す」

EU=ヨーロッパ連合で環境政策などを担当するカルメヌ・ヴェッラ委員は、NHKの取材に対し「今回の会合では海のプラスチックごみについて総合的なアプローチで対処していくという強いメッセージを打ち出したい。日本が提案した枠組みがすべての国から支持され、できるだけ早く海に流れ出るプラスチックごみをなくすような自主的な行動につながることを期待している」と文書で回答しました。