G20財務相・中央銀行総裁会議 きょう開幕 福岡

G20財務相・中央銀行総裁会議 きょう開幕 福岡
k10011945481_201906080649_201906080654.mp4
G20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議が8日、福岡市で開幕します。貿易摩擦が激化し、世界経済が下振れするリスクが増す中、各国が協調できるかが最大の焦点となります。
日本で初めて開催となる今回のG20の会議は8日と9日の2日間、福岡市で開かれ、麻生副総理兼財務大臣と日銀の黒田総裁が議長を務めます。

今回の会議は、アメリカと中国の間で追加関税の応酬が続く中、対立の緩和に向けて各国が協調できるかどうかが最大の焦点となります。

9日には2日間の会議の成果を共同声明として取りまとめる予定ですが、これまでの調整では、世界経済はことしの後半に持ち直すとみられるものの、貿易摩擦の激化で下振れするリスクも増していると指摘する方向です。

そのうえで、貿易を含めた不均衡の是正に向けては、2国間での関税のかけ合いではなく、多国間の枠組みで議論することが重要だというメッセージを盛り込む方向で調整が進められています。

ただ、日本が共同声明に盛り込みたいとしてきた自由貿易の重要性については、依然、各国の意見に隔たりが大きく、声明に盛り込めるかは不透明な状況です。

日本の役割 米中貿易摩擦の緩和

議長国 日本の重要な役割の1つが、米中の貿易摩擦の緩和を促すことです。

アメリカはモノのやり取りによる貿易の赤字を問題視。
関税の引き上げをてこに、2国間の交渉で貿易の不均衡を解消しようとしています。

これに対して日本は、貿易だけでなくサービスや投資を含めた資金全体の流れを見ることが重要だと訴える方針です。

そして、対立が先鋭化しがちな2国間ではなく、不均衡の背景にある構造的な問題も含めて多国間の枠組みで話し合うよう促す戦略です。

働きかけ続けた日本

日本は去年、G20の議長国となって以来、繰り返しこの問題の重要性をG20各国や国際機関に対し訴え続けてきました。

ことし4月に、アメリカのワシントンで開かれたG20の会議では、財務省の事務方トップの浅川財務官が、休憩の合間にも出席者に話しかけ日本の主張への理解を求めました。

ただ、会議の開催が迫る中で、共同声明に盛り込む内容をめぐって、各国の意見の対立も鮮明になってきています。

事前の調整の中で、中国やヨーロッパの国々は、アメリカが行っている関税の引き上げを念頭に、保護主義に対抗する内容を盛り込むよう求めています。

一方、アメリカは、中国が海外の企業に技術移転を強制しているとされる問題などを念頭に、不公正な貿易取り引きへの反対を明確にするよう主張しています。

こうした意見の違いを乗り越えて一致点を見いだすことができるのか、ギリギリの調整が続いています。

浅川財務官は、会議を前に「単に米中の貿易赤字や黒字をどれだけ減らすかではなく、たとえば知的財産権をどう保護するかといった、構造問題まで踏み込んだ協議をしたい。キーワードは政策協調なので、その精神を失わず、いい議論ができることを期待したい」と話していました。