子どもの虐待と保護の判断をAIで支援 初の実証実験 三重

子どもの虐待と保護の判断をAIで支援 初の実証実験 三重
虐待が疑われる子どもを一時保護する必要があるかどうかの判断にAI=人工知能を活用する全国で初めての実証実験が来月から三重県で行われることになりました。
児童相談所が対応する虐待の件数は、平成29年度には13万件余りと今から20年前のおよそ12倍に増えた一方で、現場で対応する児童福祉司はおよそ2.6倍の3200人余りしかおらず、人員の不足が目立っています。

こうした中、産業技術総合研究所などは虐待が疑われる子どもを保護する必要があるかどうかの判断をAI=人工知能で支援する全国で初めての実証実験を三重県と協力して行うことになり、28日、東京都内で概要が発表されました。

コンピューターの端末に導入されたAIには三重県の児童相談所で6年前から導入されている子どもの傷の場所などのチェックシート、およそ6000件分を学習させてあります。

児童相談所の職員が子どもの状況を確認して端末に入力するとAIが特徴を分析して、今後、予測される危険や再発率などが数値で示され、一時保護すべきかどうか迅速な判断につながるということです。

こうした端末は三重県の2か所の児童相談所に合わせて20台導入され、実験は来月下旬から始まるということです。

産業技術総合研究所人工知能研究センターの高岡昂太研究員は「限られた人材の中で、より危ないケースに人を宛てていけるよう業務の効率化を進めて、子どもの安全のために資する研究にしたい」と話していました。

また、三重県の担当者は「児童相談所は人材の不足や育成の難しさなど課題をたくさん抱えていて、こうした問題をAIで解決できるのではないかと強く期待している」と話しています。