不登校の原因 国とNHKのネット調査で大きな差

不登校の原因 国とNHKのネット調査で大きな差
全国で不登校になっている中学生370人余りを対象に、NHKがインターネットを通じてその原因を聞いたところ、5人に1人の割合で「いじめ」や「先生との関係」をあげた一方、文部科学省が学校を通じて行った調査で同じ原因をあげる生徒はわずか数%にとどまり、大きな差があることが分かりました。
文部科学省によりますと、全国で不登校となっている中学生は平成29年度には10万8999人で、生徒全体に占める割合は過去最高になっています。

NHKでは、無料通信アプリLINEを通じて、昨年度、中学生だったおよそ1万8000人を対象に今月、アンケートを行い、このうち不登校の生徒378人から「学校に行きたくない」と思うようになった原因を複数回答で聞きました。

その結果、「クラス全体の空気がイヤ」が44%と最も多く、次いで「学校の勉強についての悩み」が36%、「いじめを除く友人関係をめぐる問題」が29%となりました。

また、5人に1人が「先生との関係についてのなやみ」(23%)、「いじめを受けた」(21%)、「決まりや校則になじめない」(21%)を原因としてあげました。

これを文部科学省が平成29年度に学校を通じて行った調査と比較すると、勉強についての悩みや友人関係をめぐる問題は同じような傾向が現れているものの、5人に1人があげていた「教職員との関係」は2.2%、「いじめ」は0.4%、「学校の決まりなど」は3.5%と、2つの調査の結果に大きな差があることが分かりました。

NHKの調査に加わった名古屋大学大学院の内田良准教授は「文部科学省の調査では、いじめや先生との関係が過小評価されている。学校としては認めにくいと思うが、子どもはこんなことを思っていたんだと考える必要がある」としています。

文部科学省の松木秀彰生徒指導室長は「子どもたちが、先生や親などに本当の悩みを打ち明けられない状況があるのではないか。子どものSOSを見逃さないように、スクールカウンセラーの配置や、SNSなどの多様な手段で相談体制を充実させていきたい」としています。