“手本はクモの糸” 強じんな新繊維 山形の企業が製品化へ

“手本はクモの糸” 強じんな新繊維 山形の企業が製品化へ
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軽いうえに強く、衝撃も吸収する虫のクモの糸を参考にした新繊維の開発に山形県のベンチャー企業が成功し、ことし中の製品化を目指しています。
クモが体をぶら下げるためにはき出す「けん引糸」とよばれる糸などは軽くて伸び縮みし、衝撃を吸収するうえ、重さ当たりの強じん性は鉄の340倍あるといわれ、仮に直径1センチの太さのクモの糸で巣をつくると飛んでいるジャンボジェット機さえ壊さずにキャッチできると言われています。

山形県鶴岡市にあるベンチャー企業は、新素材を開発する国のプログラムに参加しさまざまなクモの糸を遺伝子レベルで分析しました。

そしてタンパク質を合成して、クモの糸の構造に似た繊維をつくる技術開発に成功し、このほど、軽量で破れにくいアウトドア用の服の試作品をつくりました。

会社はことし中の製品化を目指しています。この繊維はさまざまな製品に応用が可能だということで、会社では軽さと強さが要求される自動車の車体や、しなやかさが求められる人工髪の毛の開発も始めたということです。

繊維をつくったベンチャー企業「Spiber」の関山和秀代表執行役は「強じん性はまだ天然のものには及ばないが、伸び縮みし、軽さと強さを合わせ持った糸にたどりついた。原料に石油など化石燃料もつかわないので、循環型社会に貢献できる」と話しています。