安保法違憲訴訟で原告が敗訴 札幌地裁

安保法違憲訴訟で原告が敗訴 札幌地裁
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4年前に成立した安全保障関連法は憲法に違反するとして、北海道の市民など400人余りが国に対し、自衛隊の派遣差し止めや賠償を求めた裁判で、札幌地方裁判所は訴えを退ける判決を言い渡しました。
この裁判は、北海道に住む市民など合わせて412人が「集団的自衛権の行使を可能にした安全保障関連法は憲法9条に違反しており、平和的に生存する権利を侵害された」などとして、国に対し、自衛隊の派遣差し止めや1人当たり10万円の賠償を求めたものです。

22日の判決で、札幌地方裁判所の岡山忠広裁判長は「自衛隊の派遣は行政上の権限に基づいて行われているもので、民事裁判で差し止めを求めるのは適切ではない。また、平和的に生存する権利は法律上保護された具体的な権利であるとはいえない」などとして、原告の訴えを退けました。

一方、安全保障関連法が憲法に違反するかどうかについては判断を示しませんでした。

今回の裁判をめぐっては、原告側が申請していた証人尋問などについて、裁判所が実施しないまま審理を終えていて、22日の法廷では原告側から「こんな裁判は許されない」などという声が飛び交う中、判決が読み上げられました。

原告の弁護団によりますと、安全保障関連法をめぐる集団訴訟はこれまでに全国の20余りの裁判所で起こされていて、判決が言い渡されたのは初めてだということです。

弁護士「二重三重に怒りを覚える」

判決のあと開かれた記者会見で、弁護団の共同代表を務める高崎暢弁護士は「判決は、原告が受けている精神的な苦痛について『漠然とした不安』としか認定しなかった。裁判の中で苦痛を受けていることを立証する機会すら与えられず、二重三重に怒りを覚える」と述べ、控訴する考えを示しました。

防衛省「裁判所から理解が得られた」

22日の判決について、防衛省は「国の主張について裁判所から理解が得られたものと受け止めています」というコメントを出しました。