ドーナツで窒息死 准看護師に罰金20万円の判決

ドーナツで窒息死 准看護師に罰金20万円の判決
6年前、長野県安曇野市の特別養護老人ホームで、ドーナツを食べた入所者の女性がその後、死亡した事故で、業務上過失致死の罪に問われた准看護師に、長野地方裁判所松本支部は「事故防止のための確認を怠った」などとして、求刑どおり罰金20万円の判決を言い渡しました。
平成25年12月、長野県安曇野市の特別養護老人ホームで、ドーナツを食べた当時85歳の入所者の女性が、その後、死亡した事故では、ホームで働く准看護師の山口けさえ被告(58)が、女性の行動や配膳するおやつの確認を怠り、窒息させたなどとして、業務上過失致死の罪に問われました。

裁判で弁護側は、別の病気の可能性があるなどとして無罪を主張していました。

判決で、長野地方裁判所松本支部の野澤晃一裁判長は「女性の食べ物を細かくする力に問題があったことなどから、ドーナツを詰まらせて窒息した以外の可能性は極めて低い」と指摘しました。

そのうえで、「事故防止のため、女性のおやつの形状は変更されていて、この日はゼリーを提供することとされていたのに、確認を怠った」などとして、求刑どおり罰金20万円を言い渡しました。

この裁判をめぐっては、有罪になると介護の現場が萎縮しかねないなどとして、被告を支援する福祉関係者などが無罪を求める44万余りの署名を提出していました。

被告側は判決を不服として、控訴するとしています。

弁護団長「現場が萎縮してしまう」

判決のあとの会見で、准看護師の山口けさえ被告は「残念な結果だったが負けない。改めて支援をお願いしたい」と述べました。

また、弁護団長の木嶋日出夫弁護士は「残念な判決だ。普通に介護をしていて罪に問われた例は聞いたことがなく、現場が萎縮してしまう。これがきっかけで起訴される人が増えるのではないかと懸念している」と述べました。